問41 神経系に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)神経細胞(ニューロン)は、神経系を構成する基本的な単位で、通常、1個の細胞体、1本の軸索及び複数の樹状突起から成る。
(2)脊髄では、中心部が灰白質であり、その外側が白質である。
(3)大脳では、内側の髄質が白質であり、外側の皮質が灰白質である。
(4)体性神経には感覚器官からの情報を中枢に伝える感覚神経と、中枢からの命令を運動器官に伝える運動神経がある。
(5)交感神経系は、心拍数を増加し、消化管の運動を亢進する。
※ イメージ図(©photoAC)
このページは、試験協会が2022年10月に公表した第1種衛生管理者試験問題の解説を行っています。
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2022年10月公表問題 | 問41 | 難易度 | 神経に関する問題は頻出だが、今回のタイプは初出である。その意味でやや難問か。 |
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神経系 | 4 |
問41 神経系に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)神経細胞(ニューロン)は、神経系を構成する基本的な単位で、通常、1個の細胞体、1本の軸索及び複数の樹状突起から成る。
(2)脊髄では、中心部が灰白質であり、その外側が白質である。
(3)大脳では、内側の髄質が白質であり、外側の皮質が灰白質である。
(4)体性神経には感覚器官からの情報を中枢に伝える感覚神経と、中枢からの命令を運動器官に伝える運動神経がある。
(5)交感神経系は、心拍数を増加し、消化管の運動を亢進する。
正答(5)
【解説】
(1)正しい。神経細胞(ニューロン)は、神経系を構成する基本的な単位で、通常、1個の細胞体、1本の軸索及び複数の樹状突起からなる。
なお、網膜にあるアマクリン細胞のように軸索を持たないものや、まれに軸索が分岐する者も存在している。
(2)正しい。脊髄では、中心部が灰白質であり、その外側が白質である。なお、白質とは、神経細胞の軸索が集まっている部分で、大脳や小脳では深層部にあり、脊髄では表層にある。灰白質は神経細胞の細胞体が集まっている場所であり、大脳や小脳では表層部を占め、脊髄では深層にある。
(3)正しい。大脳では、(2)の開設に示した通り、内側の髄質が白質であり、外側の皮質が灰白質である。
(4)正しい。体性神経には感覚器官からの情報を中枢に伝える感覚神経と、中枢からの命令を運動器官に伝える運動神経がある。
(5)誤り。交感神経系は、心拍数を増加するが、消化管の運動や分泌は抑制する。消化管の運動を亢進(促進)するのは副交感神経である(※)。
※ 名古屋ハートセンター「自律神経と心臓の関係」に分かりやすい説明がある。