問35 神経系に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)神経系を構成する基本的な単位である神経細胞は、通常、1個の細胞体、1本の軸索及び複数の樹状突起から成り、ニューロンともいわれる。
(2)体性神経は、運動及び感覚に関与し、自律神経は、呼吸、循環などに関与する。
(3)大脳の皮質は、神経細胞の細胞体が集まっている灰白質で、感覚、思考などの作用を支配する中枢として機能する。
(4)交感神経系と副交感神経系は、各種臓器において双方の神経線維が分布し、相反する作用を有している。
(5)交感神経系は、身体の機能をより活動的に調節する働きがあり、心拍数を増加させたり、消化管の運動を亢進する。
このページは、試験協会が2021年4月に公表した衛生管理者試験問題の解説を行っています。
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2021年04月公表問題 | 問35 | 難易度 | 神経系の役割に関する基本的な知識問題である。確実に正答できなければならない。 |
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神経系 | 3 |
問35 神経系に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)神経系を構成する基本的な単位である神経細胞は、通常、1個の細胞体、1本の軸索及び複数の樹状突起から成り、ニューロンともいわれる。
(2)体性神経は、運動及び感覚に関与し、自律神経は、呼吸、循環などに関与する。
(3)大脳の皮質は、神経細胞の細胞体が集まっている灰白質で、感覚、思考などの作用を支配する中枢として機能する。
(4)交感神経系と副交感神経系は、各種臓器において双方の神経線維が分布し、相反する作用を有している。
(5)交感神経系は、身体の機能をより活動的に調節する働きがあり、心拍数を増加させたり、消化管の運動を亢進する。
正答(5)
【解説】
(1)正しい。神経系を構成する基本的な単位である神経細胞は、通常、1個の細胞体(soma)から、多数の樹状突起と1本の軸索が生えているような形状をしており、ニューロン(neuron)と呼ばれる。
樹状突起から入力された電気信号は、軸索内を通って軸索末端に伝えられ、シナプスを通して他のニューロンの樹状突起などに伝えられる。
(2)正しい。体性神経は、大脳皮質と直結しており「意識」とかかわっている。感覚器官からの情報を中枢に伝える感覚神経と、中枢からの命令を運動器官に伝える運動神経がある。自律神経は意識とは結び付かず、呼吸や循環などの内臓器の活動を制御したり、体温、血圧などを制御する機能を有する。
(3)正しい。本肢に記述されている通りである。
(4)正しい。自律神経は交感神経系と副交感神経に分けられる。交感神経は外敵に襲われた場合などに、身体の機能をより活動的に調節する働きがあり、副交感神経は逆に身体をリラックスさせる働きがある。
(5)誤り。(4)で述べた通り。交感神経系は、草食動物が肉食動物に襲われた場合などに働く。急いで逃げる必要があるので、心拍数は増加するが、消化管の運動は逆に抑制される。