問41 血液に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)赤血球は、骨髄で産生され、寿命は約120日であり、血球の中で最も多い。
(2)血液中に占める赤血球の容積の割合をヘマトクリットといい、貧血になるとその値は高くなる。
(3)好中球は、白血球の約60%を占め、偽足を出してアメーバ様運動を行い、体内に侵入してきた細菌などを貪食する。
(4)血小板は、直径2~3µmの不定形細胞で、止血作用をもつ。
(5)ABO式血液型は、赤血球の血液型分類の一つで、A型の血清は抗B抗体をもつ。
このページは、試験協会が2020年4月に公表した衛生管理者試験問題の解説を行っています。
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2020年04月公表問題 | 問41 | 難易度 | 血液に関する基本的な問題である。確実に正答できるようにしておこう。 |
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血液循環 | 2 |
問41 血液に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)赤血球は、骨髄で産生され、寿命は約120日であり、血球の中で最も多い。
(2)血液中に占める赤血球の容積の割合をヘマトクリットといい、貧血になるとその値は高くなる。
(3)好中球は、白血球の約60%を占め、偽足を出してアメーバ様運動を行い、体内に侵入してきた細菌などを貪食する。
(4)血小板は、直径2~3µmの不定形細胞で、止血作用をもつ。
(5)ABO式血液型は、赤血球の血液型分類の一つで、A型の血清は抗B抗体をもつ。
正答(2)
【解説】
(1)正しい。赤血球のみならず、ほとんどの白血球、血小板は骨髄で産生される。前段は正しい。また、血球の96%は赤血球なので後段も正しい。
(2)誤り。ヘマトクリットとは、厳密には血液中の全ての血球の体積の割合を示す数値であるが、(1)で述べたように血球の96%は赤血球なので、血液中に占める赤血球の容積の割合と考えてよい。ヘマトクリットは、貧血になるとその値は低くなる。なお、健診の基準値は男性では40~52%、女性では33~45%程度である。
(3)正しい。白血球は、顆粒球、単球及びリンパ球に分類され、顆粒球はさらに好中球、好酸球及び好塩基球に分類される。好中球は、白血球の約60%を占める。偽足を出してアメーバ様運動を行い、体内に侵入してきた細菌などを貪食する。
(4)正しい。血小板は、血管壁が損傷したときにその傷口をふさぐ役割を有する。
(5)正しい。ABO式血液型は、赤血球(抗原)の検査と血清(抗体)の検査によって血液型を分類する。血清中には、A型は抗B、B型は抗A、O型は抗Aと抗Bの抗体を持つが、AB型はどちらの抗体も持たない。なお、赤血球上に、A型はA抗原、B型はB抗原、AB型はA抗原とB抗原を有し、O型はいずれの抗原もない。