第1種衛生管理者試験 2020年4月公表 問25

ストレスチェック




問題文
トップ
合格

 このページは、試験協会が2020年4月に公表した衛生管理者試験問題の解説を行っています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等は削除しました。

 他の問題の解説をご覧になる場合は、グローバルナビの「安全衛生試験の支援」か「パンくずリスト」をご利用ください。

 柳川に著作権があることにご留意ください。

2020年04月公表問題 問25 難易度 ストレスチェックを実施する者に関する知識問題である。やや細かいが正答しておきたい問題。
ストレスチェック

問25 労働安全衛生法に基づく心理的な負担の程度を把握するための検査について、医師及び保健師以外の検査の実施者として、次のAからDの者のうち正しいものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。

ただし、実施者は、法定の研修を修了した者とする。

A 産業カウンセラー

B 看護師

C 衛生管理者

D 精神保健福祉士

(1)A,B

(2)A,D

(3)B,C

(4)B,D

(5)C,D

正答(4)

【解説】

心理的な負担の程度を把握するための検査(ストレスチェック)の実施者は、安衛則第52条の10第1項各号に定められている。医師及び保健師以外の者は、所定の研修を修了した「歯科医師、看護師、精神保健福祉士又は公認心理師」である。

従って、正答は(4)となる。衛生管理者は「労働衛生管理」を行う者であって医療業務に従事するべき者ではない。ストレスチェックのような医療業務を行えるわけがなかろう。

また、産業カウンセラーは純粋な民間資格である。政府のコントロールを受けない資格が、労働安全衛生法の中に位置づけられることは考えにくいと気付かなければならない。

【労働安全衛生法】

(心理的な負担の程度を把握するための検査等)

第66条の10 事業者は、労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師、保健師その他の厚生労働省令で定める者(以下この条において「医師等」という。)による心理的な負担の程度を把握するための検査を行わなければならない。

2~9 (略)

【労働安全衛生規則】

(検査の実施者等)

第52条の10 法第六十六条の十第一項の厚生労働省令で定める者は、次に掲げる者(以下この節において「医師等」という。)とする。

 医師

 保健師

 検査を行うために必要な知識についての研修であつて厚生労働大臣が定めるものを修了した歯科医師、看護師、精神保健福祉士又は公認心理師

 (略)

2020年08月01日執筆