問37 神経系に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)神経系は、中枢神経系と末梢神経系に大別され、中枢神経系は脳と脊髄から成る。
(2)大脳の内側の髄質は、神経細胞の細胞体が集合した灰白質で、感覚、運動、思考などの作用を支配する中枢として機能する。
(3)神経系を構成する基本的な単位である神経細胞は、通常、1個の細胞体、1本の軸索及び複数の樹状突起から成り、ニューロンともいわれる。
(4)神経系は、機能的には、体性神経と自律神経に分類され、自律神経は更に交感神経と副交感神経に分類される
(5)体性神経には、感覚器官からの情報を中枢に伝える感覚神経と、中枢からの命令を運動器官に伝える運動神経がある。
このページは、試験協会が2019年10月に公表した衛生管理者試験問題の解説を行っています。
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2019年10月公表問題 | 問37 | 難易度 | 神経系の役割に関する基本的な知識問題である。確実に正答できなければならない。 |
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神経系の役割 | 3 |
問37 神経系に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)神経系は、中枢神経系と末梢神経系に大別され、中枢神経系は脳と脊髄から成る。
(2)大脳の内側の髄質は、神経細胞の細胞体が集合した灰白質で、感覚、運動、思考などの作用を支配する中枢として機能する。
(3)神経系を構成する基本的な単位である神経細胞は、通常、1個の細胞体、1本の軸索及び複数の樹状突起から成り、ニューロンともいわれる。
(4)神経系は、機能的には、体性神経と自律神経に分類され、自律神経は更に交感神経と副交感神経に分類される
(5)体性神経には、感覚器官からの情報を中枢に伝える感覚神経と、中枢からの命令を運動器官に伝える運動神経がある。
正答(2)
【解説】
(1)正しい。神経系とは生体内の情報処理と情報伝達のための機関である。ヒトの神経系は中枢神経系と末梢神経系に大別され、中枢神経系とは脳と脊髄である。
(2)誤り。大脳の髄質とは大脳の深部にある有髄線維の集まりである。投射線維、連合線維、交連繊維から成り立っているが、中枢神経内で情報を連絡する役割を持つ。
本肢の「(大脳内の)神経細胞の細胞体が集合した灰白質で、感覚、運動、思考などの作用を支配する中枢として機能する」のは大脳皮質である。
(3)正しい。神経系を構成する基本的な単位である神経細胞は、通常、1個の細胞体(soma)から、多数の樹状突起と1本の軸索が生えているような形状をしており、ニューロン(neuron)と呼ばれる。
樹状突起から入力された電気信号は、軸索内を通って軸索末端に伝えられ、シナプスを通して他のニューロンの樹状突起などに伝えられる。
(4)正しい。末梢神経は、機能的には、体性神経と自律神経に分類され、自律神経は更に交感神経と副交感神経に分類される。
(5)正しい。体性神経は、大脳皮質と直結しており「意識」とかかわっている。感覚器官からの情報を中枢に伝える感覚神経と、中枢からの命令を運動器官に伝える運動神経がある。