問22 産業医に関する次の記述のうち、法令上、誤っているものはどれか。
ただし、産業医の選任の特例はないものとする。
(1)産業医を選任しなければならない事業場は、常時50人以上の労働者を使用する事業場である。
(2)産業医は、労働者の健康管理等を行うのに必要な医学に関する知識について一定の要件を備えた医師のうちから選任しなければならない。
(3)事業者は、選任した産業医に、労働者の健康管理等を行わせなければならない。
(4)常時3,000人を超える労働者を使用する事業場では、2人以上の産業医を選任しなければならない。
(5)産業医は、選任すべき事由が発生した日から30日以内に選任しなければならない。
このページは、試験協会が2018年10月に公表した衛生管理者試験問題の解説を行っています。
解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等は削除しました。
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2018年10月公表問題 | 問22 | 難易度 | 産業医の選任に関する基本問題である。確実に正答しなければならない問題である。 |
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産業医の選任 | 1 |
問22 産業医に関する次の記述のうち、法令上、誤っているものはどれか。
ただし、産業医の選任の特例はないものとする。
(1)産業医を選任しなければならない事業場は、常時50人以上の労働者を使用する事業場である。
(2)産業医は、労働者の健康管理等を行うのに必要な医学に関する知識について一定の要件を備えた医師のうちから選任しなければならない。
(3)事業者は、選任した産業医に、労働者の健康管理等を行わせなければならない。
(4)常時3,000人を超える労働者を使用する事業場では、2人以上の産業医を選任しなければならない。
(5)産業医は、選任すべき事由が発生した日から30日以内に選任しなければならない。
正答(5)
【解説】
(1)正しい。産業医の選任の義務は安衛法第13条に定められており、産業医を選任しなければならない事業場の規模は安衛令第5条に、常時50人以上の労働者を使用する事業場と定められている。
【労働安全衛生法】
(産業医等)
第13条 事業者は、政令で定める規模の事業場ごとに、厚生労働省令で定めるところにより、医師のうちから産業医を選任し、その者に労働者の健康管理その他の厚生労働省令で定める事項(以下「労働者の健康管理等」という。)を行わせなければならない。
2~6 (略)
【労働安全衛生法施行令】
(産業医を選任すべき事業場)
第5条 法第十三条第一項の政令で定める規模の事業場は、常時五十人以上の労働者を使用する事業場とする。
(2)正しい。安衛法第13条第2項に「産業医は、労働者の健康管理等を行うのに必要な医学に関する知識について一定の要件を備えた医師のうちから選任しなければならない」とされている。
【労働安全衛生法】
(産業医等)
第13条 (第1項 略)
2 産業医は、労働者の健康管理等を行うのに必要な医学に関する知識について厚生労働省令で定める要件を備えた者でなければならない。
3~6 (略)
(3)正しい。安衛法第13条第1項に「事業者は、選任した産業医に、労働者の健康管理等を行わせなければならない」とされている。
【労働安全衛生法】
(産業医等)
第13条 事業者は、政令で定める規模の事業場ごとに、厚生労働省令で定めるところにより、医師のうちから産業医を選任し、その者に労働者の健康管理その他の厚生労働省令で定める事項(以下「労働者の健康管理等」という。)を行わせなければならない。
2~6 (略)
(4)正しい。安衛則第13条第1項第四号に、常時3,000人を超える労働者を使用する事業場は2人以上の産業医を選任しなければならないとされている。
【労働安全衛生法】
(産業医等)
第13条 事業者は、政令で定める規模の事業場ごとに、厚生労働省令で定めるところにより、医師のうちから産業医を選任し、その者に労働者の健康管理その他の厚生労働省令で定める事項(以下「労働者の健康管理等」という。)を行わせなければならない。
2~6 (略)
【労働安全衛生規則】
(産業医の選任等)
第13条 法第13条第1項の規定による産業医の選任は、次に定めるところにより行わなければならない。
一~三 (略)
四 常時三千人をこえる労働者を使用する事業場にあつては、二人以上の産業医を選任すること。
2~4 (略)
(5)誤り。安衛則第13条第1項第一号に、産業医は、選任すべき事由が発生した日から14日以内に選任しなければならないとされている。
安衛法では、事業場ごとに選任される「管理者」(保護具着用管理責任者、産業医を含めて)は、選任する必要が生じた後、14日以内に選任することとされていることが多い(※)。これに対し、作業を行う都度選任される作業主任者や作業指揮者は、作業を行うときまでに選任する必要がある。
※ 安衛則第24条の7の救護に関する技術的事項を管理する者は、例外である。
【労働安全衛生法】
(産業医等)
第13条 事業者は、政令で定める規模の事業場ごとに、厚生労働省令で定めるところにより、医師のうちから産業医を選任し、その者に労働者の健康管理その他の厚生労働省令で定める事項(以下「労働者の健康管理等」という。)を行わせなければならない。
2~6 (略)
【労働安全衛生規則】
(産業医の選任等)
第13条 法第13条第1項の規定による産業医の選任は、次に定めるところにより行わなければならない。
一 産業医を選任すべき事由が発生した日から十四日以内に選任すること。
二~四 (略)
2~4 (略)