問37 心臓の働きと血液の循環に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)肺循環は、右心室から肺静脈を経て肺の毛細血管に入り、肺動脈を通って左心房に戻る血液の循環である。
(2)心臓は、自律神経の中枢で発生した刺激が刺激伝導系を介して心筋に伝わることにより、規則正しく収縮と拡張を繰り返す。
(3)心臓から拍出された血液を送る血管を動脈といい、心臓に戻る血液を送る血管を静脈という。
(4)大動脈や肺動脈には、動脈血が流れる。
(5)血圧は、血液が血管の側面を押し広げる力であり、高血圧の状態が続くと、血管壁の厚さは減少してゆく。
このページは、試験協会が2018年4月に公表した衛生管理者試験問題の解説を行っています。
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2018年4月公表問題 | 問37 | 難易度 | 心臓の働きと血液に関するごく初歩的な問題である。確実に正答できなければならない。 |
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血液循環 | 1 |
問37 心臓の働きと血液の循環に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
(1)肺循環は、右心室から肺静脈を経て肺の毛細血管に入り、肺動脈を通って左心房に戻る血液の循環である。
(2)心臓は、自律神経の中枢で発生した刺激が刺激伝導系を介して心筋に伝わることにより、規則正しく収縮と拡張を繰り返す。
(3)心臓から拍出された血液を送る血管を動脈といい、心臓に戻る血液を送る血管を静脈という。
(4)大動脈や肺動脈には、動脈血が流れる。
(5)血圧は、血液が血管の側面を押し広げる力であり、高血圧の状態が続くと、血管壁の厚さは減少してゆく。
正答(3)
【解説】
(1)誤り。肺循環は、右心室から肺動脈を経て肺の毛細血管に入り、肺静脈を通って左心房に戻る血液の循環である。心臓から出るのは動脈、心臓へ戻るのは静脈である。
(2)誤り。心臓の拍動を制御する信号は「洞房結節」から出され、これが刺激伝導系によって心筋に伝えられる。自律神経は交感神経と副交感神経の2つがあり、これらは心臓の働きを制御しているが、自律神経から拍動の信号が直接出ているわけではない。なお、刺激伝導系は神経ではない。
(3)正しい。心臓から拍出された血液を送る血管を動脈といい、心臓に戻る血液を送る血管を静脈という。
(4)誤り。大動脈には動脈血が流れるが、肺動脈には静脈血が流れる。
(5)血圧は、血液が血管の側面を押し広げる力である。高血圧によって血管壁に高い圧力がかかり続けると細動脈壁が厚くなり、動脈硬化が進行する。