第1種衛生管理者試験 2018年4月公表 問05

厚生労働大臣が定める規格を具備すべきもの




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合格

 このページは、試験協会が2018年4月に公表した衛生管理者試験問題の解説を行っています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等は削除しました。

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2018年4月公表問題 問05 難易度 厚生労働大臣が定める規格を具備すべきものは覚えておく。確実に正答できなければならない。
構造規格の対象

問5 厚生労働大臣が定める規格を具備しなければ、譲渡し、貸与し、又は設置してはならない機械等に該当するものは次のうちどれか。

(1)送気マスク

(2)酸素呼吸器

(3)放射線測定器

(4)工業用ガンマ線照射装置

(5)検知管方式による一酸化炭素検定器

正答(4)

【解説】

安衛法第42条により厚生労働大臣が定める規格を具備しなければ、譲渡し、貸与し、又は設置してはならない機械等は、安衛法別表第2及び安衛令第13条第3項に定められている。そして、安衛令第13条第3項の第二十三号にガンマ線照射装置が掲げられている。従って(4)が正答となる。なお、同号のカッコ書きで医療用のものは除かれているが(4)は「工業用」となっているのでカッコ書きには該当しない。

なお、安衛法第42条に「別表第二に掲げるものその他危険若しくは(中略)のうち、政令で定めるもの」とあるが、これは「別表第二に掲げるもの」と「政令で定めるもの」は、それぞれ本条の対象となることを示している。従って、条文上では「別表第二に掲げるもの」はすべて本条の対象となる。

これが、もし「別表第二に掲げるものその他危険若しくは(中略)のうち、政令で定めるもの」となっていたら、「別表第二に掲げるもの」のうち「政令で定めるもの」だけが本条の対象となるのである。

ところが、安衛令第13条第5項は、安衛法別表第2に掲げるものを法律の委任なく制限している。このため、この条文はきわめて分かりにくい。法令の条文に慣れていないと法文読解は難しいかもしれない。

【労働安全衛生法】

(譲渡等の制限等)

第42条 特定機械等以外の機械等で、別表第二に掲げるものその他危険若しくは有害な作業を必要とするもの、危険な場所において使用するもの又は危険若しくは健康障害を防止するため使用するもののうち、政令で定めるものは、厚生労働大臣が定める規格又は安全装置を具備しなければ、譲渡し、貸与し、又は設置してはならない。

【労働安全衛生法施行令】

(厚生労働大臣が定める規格又は安全装置を具備すべき機械等)

第13条 (略)

 (略)

 法第42条の政令で定める機械等は、次に掲げる機械等(本邦の地域内で使用されないことが明らかな場合を除く。)とする。

一から二十二 (略)

二十三 ガンマ線照射装置(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第二条第四項に規定する医療機器で、厚生労働大臣が定めるものを除く。)

二十四から三十四 (略)

4及び5 (略)

2019年07月07日執筆