第1種衛生管理者試験 2017年10月公表 問31

出血及び止血法




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 このページは、試験協会が2017年10月に公表した衛生管理者試験問題の解説を行っています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等は削除し、労基法などには項番号を付しました。

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2017年10月公表問題 問31 難易度 出血及び止血法に関する初歩的な知識問題である。常識で正答できる内容である。
出血及び止血法

問31 出血及び止血法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)直接圧迫法は、出血部を直接圧迫する方法であり、最も簡単で効果的な方法である。

(2)間接圧迫法は、出血部より心臓に近い部位の動脈を圧迫する方法である。

(3)動脈性出血は、傷口からゆっくり持続的に湧き出るような出血である。

(4)体内の全血液量の3分の1程度が急激に失われると、生命が危険な状態となる。

(5)止血処置を行うときは、感染防止のため、ビニール手袋を着用したりビニール袋を活用したりして、血液に直接触れないようにする。

正答(3)

【解説】

(1)正しい。止血法には、直接圧迫法、間接圧迫法などがある。止血の基本は圧迫であり、出血部位を清潔なガーゼや布で強く押さえる直接圧迫止血法が推奨されている。

(2)正しい。間接圧迫法は、手や足からの出血の場合、出血している部位より心臓側に近い部位の止血点を手や指で圧迫して血流を遮断して、止血する。

(3)誤り。動脈性出血は、鮮紅色の血液が、傷口から勢いよく拍動性に噴き出してる出血である。自然に止血することは少なく、放置すれば短時間のうちに、大量の血液が失われる。傷口からゆっくり持続的に湧き出るような出血は静脈性出血である。

(4)正しい。大人の体には約4~5L(体重のおよそ8%)の血液があり、出血によって1L以上の血液が失われると生命に危険が及ぶとされている。

(5)正しい。止血を行うときは、処置者の感染防止のため、ビニール手袋を着用したりビニール袋を活用したりして、受傷者の血液に直接触れないようにする。

  1. (1)及び(2):埼玉県央広域消防本部「止血法」のページを参照した。
  2. (3):大船渡地区消防組合「止血法」のページを参照した。
  3. (4)及び(5):日本赤十字社の「多量の出血」のページを参照した。
2020年07月11日執筆