問13 支点間に架け渡したあかまつの足場板を図1のような単純支持梁に置き換えた計算モデルにおいて、支持スパン長ℓ[cm]の中央にP=980Nの集中荷重が作用するとしたとき、板の曲げ強度上許容されるℓの値であって、最大のものは(1)~(5)のうちどれか。
ただし、足場板については以下の条件とする。
① 断面形状・寸法は図2に示すとおりで、長さ方向に一様であるものとする。
② 足場板の許容曲げ応力を1320 N/㎝2とする。
③ 足場板の自重は無視することができ、足場板に作用する最大曲げモーメントM及び断面に生じる最大曲げ応力σは、それぞれ次式で表すことができるものとする。
図1 足場板の計算モデル | 図2 足場板の断面形状・寸法 |
(1)150cm
(2)200cm
(3)250cm
(4)300cm
(5)350cm
※ イメージ図(©photoAC)
このページは、2023年の労働安全衛生コンサルタント試験の「産業安全一般」問題の解説と解答例を示しています。
解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等を削除した場合があります。
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2023年度(令和05年度) | 問13 | 難易度 | 構造計算に関する問題は毎年出題されている。過去問にもほぼ同様な問題が出されている。 |
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単純支持梁 | 2 |
※ 難易度は本サイトが行ったアンケート結果の正答率に基づく。
5:50%未満 4:50%以上60%未満 3:60%以上70%未満 2:70%以上80%未満 1:80%以上
問13 支点間に架け渡したあかまつの足場板を図1のような単純支持梁に置き換えた計算モデルにおいて、支持スパン長 の中央に の集中荷重が作用するとしたとき、板の曲げ強度上許容されるℓの値であって、最大のものは(1)~(5)のうちどれか。
ただし、足場板については以下の条件とする。
① 断面形状・寸法は図2に示すとおりで、長さ方向に一様であるものとする。
② 足場板の許容曲げ応力を とする。
③ 足場板の自重は無視することができ、足場板に作用する最大曲げモーメントM及び断面に生じる最大曲げ応力σは、それぞれ次式で表すことができるものとする。
図1 足場板の計算モデル | 図2 足場板の断面形状・寸法 |
(1)150cm
(2)200cm
(3)250cm
(4)300cm
(5)350cm
正答(4)
【解説】
本問は産業安全一般の2015年の問14と数字は異なっているにせよ全く同じ問題である。
また、過去問を知らなかったにせよ、公式も与えられているので単純な計算問題である。このような問題を間違えてはいけない。最大のℓは330cmとなるから、選択肢の中で許される最大のものは(4)となる。
本問は“たわみ”を問題としておらず、曲げ応力の最大値が許容応力よりも小さければよいとしている。従って曲げ応力の最大値をとすると、
を満足するように ℓ を決めてやればよい。上式のMとZに問題で与えられた式を当てはめると、
となる。これを整理して数値を当てはめると、
となり、(3)が正答となる。本問は の公式を覚えておけば正答できる。
なお、今回は試験問題中で与えられたが、受験の前には、断面が長方形で両端が支持された梁についての次の2つの公式は覚えておいた方が良い。