問13 作業主任者に関する次のイ~ニの記述について、労働安全衛生法令上、正しいものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。
イ 動力により駆動されるプレス機械を5台以上有する事業場において行う当該機械による作業については、プレス機械作業主任者を選任しなければならないが、当該機械の台数には安全プレスの台数を含めなくてよい。
ロ 事業者は、足場の組立て等作業主任者を選任したときは、当該作業主任者の氏名及びその者に行わせる事項を作業場の見やすい筒所に掲示する等により関係労働者に周知させなければならない。
ハ 事業者は、木材加工用機械作業主任者の選任を要する一の作業を同一の場所で行う場合において、当該作業に係る作業主任者を2人以上選任したときは、それぞれの作業主任者の職務の分担を定めなければならない。
ニ 事業者は、乾燥設備作業主任者を選任したときは、遅滞なく、所定の様式による選任報告書を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。
(1)イ ロ
(2)イ ハ
(3)イ ニ
(4)ロ ハ
(5)ロ ニ
※ イメージ図(©photoAC)
このページは、2022年の労働安全衛生コンサルタント試験の「産業安全関係法令」問題の解説と解答例を示しています。
解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等は削除しました。
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2022年度(令和04年度) | 問13 | 難易度 | やや細かな内容の肢もあるが、組合せ問題であり、正答できなければならない。 |
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作業主任者 | 2 |
※ 難易度は本サイトが行ったアンケート結果の正答率に基づく。
5:50%未満 4:50%以上60%未満 3:60%以上70%未満 2:70%以上80%未満 1:80%以上
問13 作業主任者に関する次のイ~ニの記述について、労働安全衛生法令上、正しいものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。
イ 動力により駆動されるプレス機械を5台以上有する事業場において行う当該機械による作業については、プレス機械作業主任者を選任しなければならないが、当該機械の台数には安全プレスの台数を含めなくてよい。
ロ 事業者は、足場の組立て等作業主任者を選任したときは、当該作業主任者の氏名及びその者に行わせる事項を作業場の見やすい筒所に掲示する等により関係労働者に周知させなければならない。
ハ 事業者は、木材加工用機械作業主任者の選任を要する一の作業を同一の場所で行う場合において、当該作業に係る作業主任者を2人以上選任したときは、それぞれの作業主任者の職務の分担を定めなければならない。
ニ 事業者は、乾燥設備作業主任者を選任したときは、遅滞なく、所定の様式による選任報告書を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。
(1)イ ロ
(2)イ ハ
(3)イ ニ
(4)ロ ハ
(5)ロ ニ
正答(4)
【解説】
イ 誤り。作業主任者の選任が必要な作業は、安衛令第6条に定められている。その七号は、プレス機械を5台以上有する事業場において行う当該機械による作業については、プレス機械作業主任者を選任する作業であるとしている。当該機械の台数には安全プレスの台数を含めなくてよいとはされていない。
【労働安全衛生法】
(作業主任者)
第14条 事業者は、高圧室内作業その他の労働災害を防止するための管理を必要とする作業で、政令で定めるものについては、都道府県労働局長の免許を受けた者又は都道府県労働局長の登録を受けた者が行う技能講習を修了した者のうちから、厚生労働省令で定めるところにより、当該作業の区分に応じて、作業主任者を選任し、その者に当該作業に従事する労働者の指揮その他の厚生労働省令で定める事項を行わせなければならない。
【労働安全衛生法施行令】
(作業主任者を選任すべき作業)
第6条 法第14条の政令で定める作業は、次のとおりとする。
一~六 (略)
七 動力により駆動されるプレス機械を5台以上有する事業場において行う当該機械による作業
八~二十三 (略)
【労働安全衛生規則】
(プレス機械作業主任者の選任)
第133条 事業者は、令第6条第七号の作業については、プレス機械作業主任者技能講習を修了した者のうちから、プレス機械作業主任者を選任しなければならない。
ロ 正しい。安衛則第18条は、足場の組立て等作業主任者に限らず作業主任者全般について、作業主任者を選任したときは、作業主任者の氏名及びその者に行わせる事項を作業場の見やすい筒所に掲示する等により関係労働者に周知させなければならないとしている。
【労働安全衛生規則】
(作業主任者の氏名等の周知)
第18条 事業者は、作業主任者を選任したときは、当該作業主任者の氏名及びその者に行なわせる事項を作業場の見やすい箇所に掲示する等により関係労働者に周知させなければならない。
ハ 正しい。安衛則第17条は、木材加工用機械作業主任者に限らず作業主任者全般について、作業主任者を2人以上選任したときは、それぞれの作業主任者の職務の分担を定めなければならないとしている。
安衛法全般についてであるが、法令によって管理者等を選任しなければならない場合、法定の人数より多い数の選任をしても違反とはならない。しかし、その場合に職務の分担を明確にしておかないと、必要な職務が行われなくなる恐れがある。そのため、職務の分担を明確にしなければならないと定められていることが多い。
【労働安全衛生規則】
(作業主任者の職務の分担)
第17条 事業者は、別表第一の上欄に掲げる一の作業を同一の場所で行なう場合において、当該作業に係る作業主任者を2人以上選任したときは、それぞれの作業主任者の職務の分担を定めなければならない。
ニ 誤り。このような規定はない。作業主任者は、作業を行う都度、選任しなければならない。そんなものの選任報告書を所轄労働基準監督署長に提出しなければならないわけがない。
【労働安全衛生規則】
(乾燥設備作業主任者の選任)
第297条 事業者は、令第6条第八号の作業については、乾燥設備作業主任者技能講習を修了した者のうちから、乾燥設備作業主任者を選任しなければならない。