労働安全コンサルタント試験 2022年 産業安全一般 問25

労働災害統計(全般)




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※ イメージ図(©photoAC)

 このページは、2022年の労働安全衛生コンサルタント試験の「産業安全一般」問題の解説と解答例を示しています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等を削除した場合があります。

 他の問題の解説をご覧になる場合は、「下表の左欄」、グローバルナビの「安全衛生試験の支援」又は「パンくずリスト」をご利用ください。

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2022年度(令和04年度) 問25 難易度 災害統計は、必ず出題される。時間をかけて覚えておけば必ず正答できる。正答しておきたい。
死亡労働災害統計

※ 難易度は本サイトが行ったアンケート結果の正答率に基づく。
5:50%未満 4:50%以上60%未満 3:60%以上70%未満 2:70%以上80%未満 1:80%以上

問25 厚生労働省の労働災害統計(令和2年)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)製造業、建設業、陸上貨物運送事業及び林業について、死傷年千人率(休業4日以上)を比較すると、高い順に、林業、建設業、陸上貨物運送事業、製造業である。

(2)製造業、建設業、陸上貨物運送事業及び商業のうち、休業4日以上の死傷者数が最も多い業種は製造業である。

(3)強度率の算出においては、死亡災害の労働損失日数を7,500日として計算する。

(4)全産業の休業4日以上の死傷者数を年齢階層別(19歳以下、20~29歳、30~39歳、40~49歳、50~59歳、60歳以上)に見ると、60歳以上が最も多い。

(5)全産業の休業4日以上の死傷者数を事故の型別に見ると、全産業では転倒が最も多いが、製造業でははさまれ・巻き込まれ、建設業では陸落・転落が最も多い。

正答(1)

【解説】

問25試験結果

試験解答状況
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本問の正答率は6割程度であり、2021年の問25の災害統計の問題に比しても正答率が低下した。本年の問題と2021年の問題の違いは、本年は年千人率が出題されたことである。おそらく年千人率について学習していなかった受験生が多いということであろう。2017年の問26を学習していれば正答できたはずである。

労働災害統計の問題は、必ず出題され、しかも本年は2題が出題された。ある程度の時間をかけて学習しておけば、必ず正答できる問題であり、合否を分けるのはこのような問題である。

必ず、正答できるようにしておきたい。

業種別年千人率の推移

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(1)誤り。製造業、建設業、陸上貨物運送事業及び林業について、死傷年千人率(休業4日以上)を比較すると、高い順に、林業20.8、陸上貨物運送事業8.9、建設業4.5、製造業2.6である。

業種別休業4日以上死傷災害発生件数の推移

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(2)正しい。休業4日以上の死傷者数は、製造業25,675人、建設業14,977人、陸上貨物運送事業15,815人、商業20,169であり、この中で最も多い業種は製造業である。

(3)正しい。強度率の算出においては、死亡災害の労働損失日数を7,500日として計算する。本肢は、2021年の問25の(2)に同じ問題が出ている。

年齢階層別休業4日以上死傷災害発生件数の推移

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(4)全産業の休業4日以上の死傷者数を年齢階層別にみると、19歳以下2,527人、20~29歳16,410人、30~39歳18,082人、40~49歳27,089人、50~59歳32,120、60歳以上34928人であり、60歳以上が最も多い。

(5)正しい。全産業の休業4日以上の死傷者数を事故の型別に見ると、全産業では転倒が最も多いが、製造業でははさまれ・巻き込まれ、建設業では陸落・転落が最も多い。

業種ごとの型別労働災害発生状況は、よく出題されるので傾向だけは覚えておいた方がよい。なお、運輸交通業で墜落・転落災害が最も多い(死亡災害では交通事故)ことも覚えておこう。

第三次産業の労働災害発生状況

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事故の型別労働災害発生件数の推移(製造業)

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事故の型別労働災害発生件数の推移(建設業)

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2022年12月05日執筆