労働安全コンサルタント試験 2021年 産業安全一般 問24

FMEA(Failure Mode and Effects Analysis)




問題文
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試験を受ける女性

 このページは、2021年の労働安全衛生コンサルタント試験の「産業安全一般」問題の解説と解答例を示しています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等を削除した場合があります。

 他の問題の解説をご覧になる場合は、「下表の左欄」、グローバルナビの「安全衛生試験の支援」又は「パンくずリスト」をご利用ください。

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2021年度(令和03年度) 問24 難易度 FMEAに関する問題は、過去問に類例がない。しかし、知識がないと正答できない問題である。
FMEA

※ 難易度は本サイトが行ったアンケート結果の正答率に基づく。
5:50%未満 4:50%以上60%未満 3:60%以上70%未満 2:70%以上80%未満 1:80%以上

問24 FMEA(Failure Mode and Effects Analysis)に関する次の文中の A  C に入る語句として、適切なものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。

FMEAは、システムの性能に関する潜在的故障モード並びにそれらの原因及び影響を明確にすることを目的とした、システムの解析のための A な手順である。FMEAの実施の前に、システムをより基本的な階層構造の要素へ分解し、解析は、 B レベルの要素から開始する。 この解析は、そのシステムに対する最終的な影響が明らかになるまで、 C の方法で進める。

(1)A:定量的   B:最上位   C:トップダウン

(2)A:系統的   B:最下位   C:トップダウン

(3)A:定量的   B:最上位   C:ボトムアップ

(4)A:系統的   B:最下位   C:ボトムアップ

(5)A:定性的   B:最上位   C:トップダウン

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正答(4)

【解説】

問24試験結果

試験解答状況
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JIS Z 8115:2000 によれば FEMA とは「あるアイテムにおいて,各下位アイテムに存在し得るフォールトモードの調査,並びにその他の下位のアイテム及び元のアイテム,さらに,上位のアイテムの要求機能に対するフォールトモードの影響度の決定を含む定性的な信頼性解析手法。FMEAは、設計の不具合及び潜在的な欠点を見出すために実施される」とされている。

この手法では、定量的な解は得られないので、Aが「定量的」となっている(1)と(3)は正答にならない。また、解析は最下位の要素から開始して、それによる上位の要素への影響を解析していくことから、Bには最下位が入り、Cにはボトムアップが入る。

従って(4)が正答となる。

2021年11月20日執筆