問13 作業手順書に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。
(1)作業手順書は、単位作業ごとに作業者がとるべき動作、注意事項などを規定したものである。
(2)作業手順書の作成に先立って、機械設備、作業方法及び作業環境なども見直す。
(3)作業手順書は、誤解を防ぐために、図やイラストを使うよりも文章で詳細に記述する方が効果的である。
(4)機械設備の点検・補修・清掃の作業、解体などの作業、異常時の措置の作業などでは労働災害発生の危険性が高いので、できる限りこれらの非定常作業用の作業手順書を作成しておく。
(5)作業手順書に基づく作業方法などについて教育訓練を実施しても、それが必ず励行されるとは限らないことから、日常の作業過程におけるフォローアップや現場監督者による個別指導を実施する。
このページは、2021年の労働安全衛生コンサルタント試験の「産業安全一般」問題の解説と解答例を示しています。
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2021年度(令和03年度) | 問13 | 難易度 | 作業手順書についての設問は、例年、常識問題のような出題がされるが、本年も同様であった。 |
---|---|---|---|
作業手順書 | 1 |
※ 難易度は本サイトが行ったアンケート結果の正答率に基づく。
5:50%未満 4:50%以上60%未満 3:60%以上70%未満 2:70%以上80%未満 1:80%以上
問13 作業手順書に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。
(1)作業手順書は、単位作業ごとに作業者がとるべき動作、注意事項などを規定したものである。
(2)作業手順書の作成に先立って、機械設備、作業方法及び作業環境なども見直す。
(3)作業手順書は、誤解を防ぐために、図やイラストを使うよりも文章で詳細に記述する方が効果的である。
(4)機械設備の点検・補修・清掃の作業、解体などの作業、異常時の措置の作業などでは労働災害発生の危険性が高いので、できる限りこれらの非定常作業用の作業手順書を作成しておく。
(5)作業手順書に基づく作業方法などについて教育訓練を実施しても、それが必ず励行されるとは限らないことから、日常の作業過程におけるフォローアップや現場監督者による個別指導を実施する。
正答(3)
【解説】
本問は(3)以外の肢は、不適切であると考える余地がない。平易過ぎる問題であり、本問も前問と同様な問題があろう。
(1)不適切とは言えない。作業手順書は、単位作業ごとに作業者がとるべき動作、注意事項などを規定したものである。
(2)不適切とは言えない。作業手順書の作成に先立って、機械設備、作業方法及び作業環境などを見直すことによって、作業そのものをより適切なものにできる。
(3)不適切である。本肢が不適切なことは当然であろう。文字だけで書かれた作業手順書では、正確に記されていたとしても、誤解されるおそれがあるばかりでなく、分かりにくいものとなる。
写真やイラストを活用して、「見える化」することは望ましいことである。なお、2018年問12の(2)に同様な問題がある。
(4)不適切とは言えない。労働災害は、異常時における非定常作業中に発生するものも多い。非定常作業中の災害が多い理由の一つに作業手順が定められていないことがある。
機械設備の点検・補修・清掃の作業、解体などの作業、異常時の措置の作業などについても、非定常作業用の作業手順書を作成しておくことは望ましいことである。
(5)不適切とは言えない。作業手順書に基づく作業方法などについて教育訓練を実施しても、それが必ず励行されるとは限らないことは当然であろう。従って、日常の作業過程におけるフォローアップや現場監督者による個別指導を実施することが望ましい。