問09 次のページの表は、JIS B 9718(機械類の安全性-危険区域に上肢及び下肢が到達することを防止するための安全距離)に示された、危険区域の高さaと保護構造物の高さbに応じた危険区域への水平安全距離cを示したものである。危険区域の高さが2300 mm で、保護構造物の高さが1300 mm の場合、表から導き出される最小の危険区域への水平安全距離は、次のうちどれか。
注 本問の冒頭に「次のページの表」とある。試験問題原本では、表は問題文の次ページに記されていたが、このサイトでは問題文の下部に記した。(引用者による注)
(1) 900 mm
(2)1000 mm
(3)1100 mm
(4)1200 mm
(5)1300 mm
このページは、2020年の労働安全コンサルタント試験の「産業安全一般」問題の解説と正答を示しています。
解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等は削除しました。
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2020年度(令和02年度) | 問09 | 難易度 | 本問はかなりの難問だったようだ。専門家以外の受験生で、知識で正答できる者は少ないだろう。 |
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危険区域と水平安全距離 | 5 |
問09 次のページの表は、JIS B 9718(機械類の安全性-危険区域に上肢及び下肢が到達することを防止するための安全距離)に示された、危険区域の高さaと保護構造物の高さbに応じた危険区域への水平安全距離cを示したものである。危険区域の高さが2300 mm で、保護構造物の高さが1300 mm の場合、表から導き出される最小の危険区域への水平安全距離は、次のうちどれか。
注 本問の冒頭に「次のページの表」とある。試験問題原本では、表は問題文の次ページに記されていたが、このサイトでは問題文の下部に記した。(引用者による注)
(1) 900 mm
(2)1000 mm
(3)1100 mm
(4)1200 mm
(5)1300 mm
正答(4)
【解説】
JIS B 9718:2013は、次のようにいう。
表2で示される値は,危険区域の高さ,保護構造物の高さ及び危険区域までの水平安全距離に対応した寸法を決定するために使用しなければならない。危険区域のリスクが低い場合(4.1.2参照),表2で示される値を最小値として使用しなければならない。
表2で示される値を補間してはならない。したがって,a,b又はcの既知の値が,表2で示される二つの値の間にある場合,より長い安全距離又はより高い保護構造物若しくはより安全な危険区域の高さ(高くとる場合と低くとる場合がある。)を使用しなければならない。
※ JIS B 9718:2013より
ここにいう「表2」とは問題文にある表のことである。この表中の値は補間してはならないというのであるから、表中の「危険区域の高さが2300mm で、保護構造物の高さが1300mm」の周囲の4つの数値(900、1000、1000、1200)のうち、最も長い距離を取るべきであろう。
すなわち、正答は(4)の1200mmとなる。
なお、このJISの表2について「補間してはならない」ことを知っていた受験生は多くはなかったようだ。このため、表中の数値を直線で補間して解答した受験者が多く、正答率は低かったようである。