問22 エチルエーテルに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)保管する場合には火気から離す。
(2)化学構造中に酸素を含むが、燃焼には酸素が必要である。
(3)水に溶けにくいので、側溝などに流れ込むと滞留しやすい。
(4)分解爆発する。
(5)可燃性の蒸気を発散しやすく、引火点が低い。
このページは、2019年の労働安全コンサルタント試験の「産業安全一般」問題の解説と正答を示しています。
解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等は削除しました。
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2019年度(令和元年度) | 問22 | 難易度 | 個別物質に関する知識問題である。知識がないと対応しようがないため、かなり難問だったと思われる。 |
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エチルエーテル | 5 |
問22 エチルエーテルに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)保管する場合には火気から離す。
(2)化学構造中に酸素を含むが、燃焼には酸素が必要である。
(3)水に溶けにくいので、側溝などに流れ込むと滞留しやすい。
(4)分解爆発する。
(5)可燃性の蒸気を発散しやすく、引火点が低い。
正答(4)
【解説】
(1)正しい。安全コンサルタント試験なのであるから、爆発火災の防止に関する問題だということは分かるだろう。であれば、当然のことである。火気から離すことが間違っているわけがなかろう。
(2)正しい。化学式はC4H10Oであるが、酸素がないと燃えない。
(3)正しい。水溶解度は6.04×104 mg/L(25℃)(HSDB (2017))であり、水に溶けにくいため、側溝などに流れ込むと滞留しやすい。
(4)誤り。この物質は、光や空気の影響下でヒドロペルオキシドを生成し、ヒドロペルオキシドは高い爆発性を持っているが、エチルエーテルが分解爆発するとはいえない。
(5)正しい。引火点は-45℃である。