問23 下図に示すようなFTA(Fault Tree Analysis)に関する次の文中の A ~ D に入る語句の組合せとして、適切なものは(1)~(5)のうちどれか。
「FTをE3,1、E3,7及びE3,8のような基本事象に至るまで展開し、 A を発生させる基本事象の最小の組合せである B を抽出する。 B の抽出は、 A を発生させる事象の特定の組合せを見逃すおそれのある複雑なシステムの場合に、見逃しの防止に役立つ。
また、FTAでは、通常、起きているか起きていないかの状態の C を扱うため静的な解析となるが、E0,0やE2,3の下に記載したような、ある状態から別の状態への変化について、その順序関係を表すことのできる優先 D を用いると、複数の事象の時間的推移及び順序関係を考慮した動的解析、すなわち A が[1/時間]などの単位をもった値となる定量的解析が可能となる。」
A | B | C | D | ||||
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(1) | 頂上事象 | 最小パス集合 | 頻度 | ORゲート | |||
(2) | 頂上事象 | 最小パス集合 | 頻度 | ANDゲート | |||
(3) | 頂上事象 | 最小カット集合 | 確率 | ANDゲート | |||
(4) | 中間事象 | 最小パス集合 | 確率 | ORゲート | |||
(5) | 中間事象 | 最小カット集合 | 頻度 | ANDゲート |
このページは、2018年の労働安全衛生コンサルタント試験の「産業安全一般」問題の解説と解答例を示しています。
解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等は削除しました。
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2018年度(平成30年度) | 問23 | 難易度 | FTAに関する思考問題。一定の知識があれば、語感から正答に達することが可能である。 |
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Fault Tree Analysis | 3 |
問23 下図に示すようなFTA(Fault Tree Analysis)に関する次の文中の A ~ D に入る語句の組合せとして、適切なものは(1)~(5)のうちどれか。
「FTをE3,1、E3,7及びE3,8のような基本事象に至るまで展開し、 A を発生させる基本事象の最小の組合せである B を抽出する。 B の抽出は、 A を発生させる事象の特定の組合せを見逃すおそれのある複雑なシステムの場合に、見逃しの防止に役立つ。
また、FTAでは、通常、起きているか起きていないかの状態の C を扱うため静的な解析となるが、E0,0やE2,3の下に記載したような、ある状態から別の状態への変化について、その順序関係を表すことのできる優先 D を用いると、複数の事象の時間的推移及び順序関係を考慮した動的解析、すなわち A が[1/時間]などの単位をもった値となる定量的解析が可能となる。」
A B C D
(1)頂上事象 最小パス集合 頻度 ORゲート
(2)頂上事象 最小パス集合 頻度 ANDゲート
(3)頂上事象 最小カット集合 確率 ANDゲート
(4)中間事象 最小パス集合 確率 ORゲート
(5)中間事象 最小カット集合 頻度 ANDゲート
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正答(3)
【解説】
まず、Dは図を見れば「ANDゲート」であることは明らかである。次に、Cが「確率」であることもFTAの基本知識があれば分かるであろう。また、Aは冒頭の文章から、「頂上事象」であると分かる。ここまでで正解に達することが可能である。
なお、Bの「頂上事象を発生させる基本事象の組合せのうち最小のもの」は「最小カット集合」(MCS:Minimal Cut Set)と呼ばれる。
一方、基本事象から頂上事象に至る合わせのうち、最も少ない組み合わせのことを最小パス(MP:Minimal Path)と呼ぶが、一般的にそれらは複数あるため全体を最小パス集合(MPS:Minimal Path Set)と呼ぶのである。
従って(3)が正答となる。