問1 KYT基礎4ラウンド法を用いた危険予知訓練の進め方に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。
(1)多様な視点を反映させるため20人程度のチームを編成し、リーダー、書記などの役割を決める。
(2)イラストシートの状況の中に潜む危険を発見し、危険要因とその要因が引き起こす現象を想定して出し合い、チームのみんなで共有する。
(3)発見した危険のうち、これが重要だと思われる危険を把握し、みんなの合意で絞り込んで、「危険のポイント」とし、指差し唱和で確認する。
(4)「危険のポイント」を解決するにはどうしたらよいかを考え、具体的な対策案を出し合う。
(5)具体的な対策案の中からみんなの合意で絞り込み、「重点実施項目」とし、それを実践するための「チーム行動目標」を設定し、指差し唱和で確認する。
このページは、2018年の労働安全衛生コンサルタント試験の「産業安全一般」問題の解説と解答例を示しています。
解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等は削除しました。
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2018年度(平成30年度) | 問01 | 難易度 | KYTに関する知識問題。安全活動の経験がないと難しいだろう。合否を分けた問題かもしれない。 |
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KYT基礎4ラウンド法 | 4 |
問1 KYT基礎4ラウンド法を用いた危険予知訓練の進め方に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。
(1)多様な視点を反映させるため20人程度のチームを編成し、リーダー、書記などの役割を決める。
(2)イラストシートの状況の中に潜む危険を発見し、危険要因とその要因が引き起こす現象を想定して出し合い、チームのみんなで共有する。
(3)発見した危険のうち、これが重要だと思われる危険を把握し、みんなの合意で絞り込んで、「危険のポイント」とし、指差し唱和で確認する。
(4)「危険のポイント」を解決するにはどうしたらよいかを考え、具体的な対策案を出し合う。
(5)具体的な対策案の中からみんなの合意で絞り込み、「重点実施項目」とし、それを実践するための「チーム行動目標」を設定し、指差し唱和で確認する。
正答(1)
【解説】
本問の詳細については、職場のあんぜんサイト安全衛生キーワード危険予知訓練を参照されたい。
本問で迷うとすれば、(1)の参加人数の部分、(3)と(5)の「全員の合意」が正しいか、(2)で必ずイラストシートを用いるのかの3点であろうか。これらについて、(3)と(5)の「全員の合意」については、多数決ではなく全員の合意とするのがKYTの基本的な姿である。(2)のイラストシートについては、交通安全の分野では動画が用いられるケースもあるが、労働安全衛生の分野ではシートを用いるのが一般的である。
(1)誤り。KYT基礎4ラウンド法のチームは、一人ひとりが意見を出しやすいように5~6人を標準とする。20人のチームは多すぎる。
(2)正しい。KYTの基本的な姿である。
(3)正しい。KYT基礎4ラウンド法では、発見した危険のうち、これが重要だと思われる危険を、参加者全員の合意で絞り込み、「危険のポイント」とし、指差し唱和で確認する。
(4)正しい。KYTの基本的な姿である。
(5)正しい。具体的な対策案を絞り込むのも、参加者全員の意で絞り込む。絞り込んだら、「重点実施項目」として、それを実践するための「チーム行動目標」を設定し、指差し唱和で確認する。