労働安全コンサルタント試験 2017年 産業安全一般 問26

業種別死傷災害年千人率




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 このページは、2017年の労働安全衛生コンサルタント試験の「産業安全一般」問題の解説と解答例を示しています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等は削除しました。

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2017年度(平成29年度) 問26 難易度 業種別死傷災害年千人率に関する知識問題である。知らなくても感覚的に正答できるかもしれない。
業種別死傷災害年千人率

問26 厚生労働省が公表している平成24~28年の業種別死傷災害年千人率(休業4日以上)に基づく次の表のA~E欄に該当する産業として、適切なものの組合せは(1)~(5)のどれか。

業種別死傷災害年千人率(休業4日以上)の推移
年/産業 全産業
平成24年 2.3 2.0 3.0 5.0 8.4 31.6
平成25年 2.3 1.9 2.8 5.0 8.3 28.7
平成26年 2.3 1.9 2.9 5.0 8.4 27.0
平成27年 2.2 1.9 2.8 4.6 8.2 27.0
平成28年 2.2 1.9 2.7 4.5 8.2 31.2

資料出所:労働者死傷病報告及び総務省労働力調査

注:年千人率とは、労働者1,000 人当たり1年間に発生する死傷者数を示すもので、次式で表される。

年千人率=  1年間の死傷者数  ×1,000
1年間の平均労働者数

    A    B       C        D        E

(1)製造業  商業   陸上貨物運送業  建設業      林業

(2)商業   製造業  林業       建設業      陸上貨物運送業

(3)商業   建設業  製造業      陸上貨物運送業  林業

(4)製造業  商業   建設業      林業       陸上貨物運送業

(5)商業   製造業  建設業      陸上貨物運送業  林業

正答(5)

【解説】

年千人率については、商業は全産業よりも低いこと、林業が突出して多いこと、製造業、建設業、陸上貨物運送業の3業種ではこの順に並んでいることを知っていれば正答に達することはできる。正答は(5)である。

商業の災害件数が多いことで、年千人率も高いと誤解してはならない。商業は就業労働者数が多いために年千人率が低くても、災害発生件数の総数は多くなるのである。このことは理解しておくこと。

なお、最新のデータを別表に示す。林業が平成30年(2018年)に大きく減少しているが、この理由ははっきりしない。

業種別死傷災害の推移

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2018年10月27日執筆 2020年04月11日修正 2020年07月21日データ追記