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このページは、労働衛生保護具の種類と性能を示しています。
労働衛生コンサルタント試験の筆記試験の直前チェックシートとして作成しました。
柳川に著作権があることにご留意ください。
【労働衛生保護具の種類と性能】
出題年 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 重要性 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
出題数 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 高 |
労働衛生保護具の種類と性能は、ほぼ必出といってよい。ただ、出題の内容は過去問の繰り返しが多く、難易度は高くない。
なお、JIS T 8161:1983「防音保護具」がJIS T 8161-1:2020「聴覚保護具(防音保護具)− 第1部:遮音値の主観的測定方法」及びJIS T 8161-2:2020「聴覚保護具(防音保護具)−第2部:着用時の実効A特性重み付け音圧レベルの推定」に改訂されたため、耳栓に関する過去問の多くが意味のない肢となっている。
【防じんマスクの種類と性能】
防じんマスクの種類、対象及び捕集効率は次のようになっている。「R」は取替え式、「D」は使い捨て式、「L」は液体(ミスト)、「S」は個体を意味する。
対 象 | 捕集効率 | ||
---|---|---|---|
粉じん、ヒューム | 粉じん、ヒューム、ミスト | ||
1 | RS1、DS1 | RL1、DL1 | 80%以上 |
2 | RS2、DS2 | RL2、DL2 | 95%以上 |
3 | RS3、DS3 | RL3、DL3 | 99.9%以上 |
防じんマスクの吸気抵抗、排気抵抗の上限は次のようになっている。数字を覚える必要はないが、取替え式、使い捨て式(排気弁の有無)による大小関係、捕集効率との関係は覚えておく必要がある。
吸気抵抗、排気抵抗は低いほどよいのだが、捕集効率の高いマスクは、フィルターが細かくなるため、抵抗も高くならざるを得ない。
種類 | 等級別 記号 |
吸気抵抗 | 排気抵抗 | 吸気抵抗 ピーク値 |
排気抵抗 ピーク値 |
|
---|---|---|---|---|---|---|
取替え式 | RL3,RS3 | 160以下 | 80以下 | 380以下 | 190以下 | |
RL2,RS2 | 80以下 | 70以下 | 190以下 | 165以下 | ||
RL1,RS1 | 70以下 | 70以下 | 165以下 | 165以下 | ||
使い捨て式 | 排気弁 付き |
DL3,DS3 | 150以下 | 80以下 | 355以下 | 190以下 |
DL2,DS2 | 70以下 | 70以下 | 165以下 | 165以下 | ||
DL1,DS1 | 60以下 | 60以下 | 145以下 | 145以下 | ||
排気弁 なし |
DL3,DS3 | 100以下 | 100以下 | 240以下 | 240以下 | |
DL2,DS2 | 50以下 | 50以下 | 120以下 | 120以下 | ||
DL1,DS1 | 45以下 | 45以下 | 110以下 | 110以下 |
【防毒マスクの種類と性能】
対応ガスの種類 | 吸収缶の色 | 試験ガス | 型式検定 | JIS規格 |
---|---|---|---|---|
有機ガス用 | 黒 | シクロヘキサン | ○ | ○ |
ハロゲンガス用 | 灰色と黒 | 塩素 | ○ | ○ |
アンモニア用 | 緑 | アンモニア | ○ | ○ |
亜硫酸ガス用 | 橙色(黄赤) | 亜硫酸ガス | ○ | ○ |
一酸化炭素用 | 赤 | 一酸化炭素 | ○ | ○ |
酸性ガス用 | 灰色 | ○ | ||
シアン化水素用 | 青 | ○ | ||
臭化メチル用 | 茶 | |||
硫化水素用 | 黄 | ○ |
※ 有機ガスと一酸化炭素の双方に使用できる隔離式のマスクで、赤と黒で表示されているもの(JIS規格が定められている)がある。なお、一酸化炭素用とシアン化水素用のマスクには直結小型式のものは存在していないようである。
【防音保護具の種類と性能】
2019年まで、防音保護具に関する設問(肢)は、その種類及び性能を問うものがほとんどであった。出題当時のJIS T 8161:1983には、表1に耳栓の分類として「低音から高音までを遮音するもの」(1種EP-1)と「主として高音を遮音するもので、会話域程度の低音を比較的通すもの」(2種EP-2)の2種類が定められていた。
その後、JIS T 8161:1983 がJIS T 8161:2020に改訂され、新 JIS では、耳栓の製品ごとの性能の測定方法が規定されるようになり、それぞれの現場の騒音の状況に応じた製品が選択できるようになった。このため、ほとんどの過去問が現在では意味のない肢となっている。なお、現実には1種、2種の表示のある製品の販売も行われており、現在でも必ずしも意味がないとは言い切れない面はある。
種類 | 記号 | 周波数(Hz) | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
125 | 250 | 500 | 1000 | 2000 | 4000 | 8000 | |||
耳栓 | 1種 | Ep-1 | 10dB以上 | 15dB以上 | 15dB以上 | 20dB以上 | 25dB以上 | 25dB以上 | 20dB以上 |
2種 | Ep-2 | 10dB以上 | 10dB以上 | 10dB以上 | 20dB以上 | 20dB以上 | 25dB以上 | 20dB以上 | |
耳覆い | EM | 5dB以上 | 10dB以上 | 10dB以上 | 25dB以上 | 35dB以上 | 35dB以上 | 20dB以上 |