労働衛生コンサルタント筆記試験直前チェックシート

有機溶剤中毒予防規則関連規制




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※ イメージ図(©photoAC)

 このページは、有機溶剤中毒予防規則関連の各種規制の重要事項についてまとめてあります。

 労働衛生コンサルタント試験の筆記試験の直前チェックシートとして作成しました。

 柳川に著作権があることにご留意ください。

【有機溶剤中毒予防規則関連規制】

出題年 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 重要性
出題数 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1

有機則の出題はほぼ必須と言ってよい。有機則は特化則と異なり物質ごとに規制が異なるということがなく、物質の種類も第1種、第2種及び第3種のみで特化則のようには複雑ではない。

あまり難易度の高い問題は出されないので確実に正答したい。なお、有機則の問題では個別の作業について問われることが多いが、それらの作業が有機溶剤業務ではないという設問は過去10年間では出されていない。

【有機則の工学的対策で留意すべき事項】

  • 有機則の重要な要素は、作業環境測定や工学的対策等の作業環境管理、保護具の着用等の作業管理、健康診断等の健康管理の3管理であるが、このうち工学的対策の基本的な考え方は次のようになっている。
    有機則に定める発散抑制

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  • そして、密閉化または局所排気装置等の例外は次のようになっている。
    密閉化または局所排気装置等の例外

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  • また、局所排気装置の制御風速及び制御風速の定義は頻出事項であるので、次の表は覚えておく必要がある。
    型式 制御風速(メートル/秒)
    囲い式フード 〇・四
    外付け式フード 側方吸引型 〇・五
    下方吸引型 〇・五
    上方吸引型 一・〇

    備考

    一 この表における制御風速は、局所排気装置のすべてのフードを開放した場合の制御風速をいう。

    二 この表における制御風速は、フードの型式に応じて、それぞれ次に掲げる風速をいう。

    イ 囲い式フードにあっては、フードの開口面における最小風速

    ロ 外付け式フードにあっては、当該フードにより有機溶剤の蒸気を吸引しようとする範囲内における当該フードの開口面から最も離れた作業位置の風速

  • 局所排気装置、プッシュプル型換気装置については、1年以内ごとに1回、定期に、次の事項について自主検査を行わなければならない。
  • 新規化学物質の有害性の調査は、変異原性試験と同等以上の知見を得ることができる試験又はがん原性試験である。

【有機則の作業管理で留意すべき事項】

  • 密閉化又は局所排気装置等の例外に該当して、それらの措置を取らない場合、代替措置として次の保護具の着用をさせなければならない。
    工学的対策をとらない場合の措置(保護具)

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  • 有機溶剤業務に係る有機溶剤等の区分を、作業中の労働者が容易に知ることができるよう、色分け及び色分け以外の方法により、見やすい場所に表示しなければならない。
  • 第一種有機溶剤等 赤
  • 第二種有機溶剤等 黄
  • 第三種有機溶剤等 青
  • 有機溶剤作業主任者の職務は次のようになっている。
  • 作業に従事する労働者が有機溶剤により汚染され、又はこれを吸入しないように、作業の方法を決定し、労働者を指揮すること。
  • 局所排気装置、プッシュプル型換気装置又は全体換気装置を1月を超えない期間ごとに点検すること。
  • 保護具の使用状況を監視すること。
  • タンクの内部において有機溶剤業務に労働者が従事するときは、第二十六条各号に定める措置が講じられていることを確認すること。
2022年02月04日執筆 2024年02月24日最終改訂