労働衛生コンサルタント試験の労働衛生法令の過去問の出題範囲を一覧表にして示しています。
一覧表は別ファイル(表:労働衛生法令の過去問出題範囲一覧)にしています。かなり大きな表ですので、できるだけパソコンでご覧になることをお勧めします。
- 1 はじめに
- (1)過去問の重要性
- (2)本稿を利用するために
- (3)最近の出題の傾向
- 2 労働衛生法令過去問出題範囲の一覧
- 3 労働衛生法令の過去問の利用方法
- (1)過去問で問われた条文の分類
- (2)分類した条文への対応
- (3)最後に
1 はじめに
執筆日時:
最終修正:
(1)過去問の重要性
本稿は、労働衛生コンサルタント試験を受験しようとされている方のために、過去の「労働衛生法令」の問題の出題範囲を一覧形式にまとめたものである。
労働衛生コンサルタント試験は、労働安全コンサルタント試験に比べると、過去問の重要性は高くはない。しかし、過去問を解くことはかなり有効な受験対策には違いない。過去問は、出題傾向を判断する材料という意味でも役に立つが、さらに一歩進んで過去問をきちんと理解しておくだけで、それなりの点数は取れるのではないかと思う。
本サイトのために過去12年間の試験問題の解説を書いてきたが、各年の問題について同じ条文を引用して、同じような解説を書くこともあったのである。
(2)本稿を利用するために
そこで、受検者のために、各年毎の試験問題の出題範囲を一覧形式にしてみたのである。
しかし、これまでに12年分の試験問題の解説記事を執筆しているが、当初は、どのようにまとめるかで悩んだ。最初は、すべての選択肢を載せようと思った。その方が役に立つからだ。しかし、実際にまとめてみるとあまりにも量が増え、一覧性が失われてしまうのだ。そこで、途中まで作ってはいたのだが、破棄して正答のみの肢をまとめた。
ただ、肢の数が5分の1になってしまい、統計的にはやや不十分になってしまった。読者の方は、「労働衛生コンサルタント試験 関係法令」から、各年版の解説も併せて読まれることで、重要な条文が何かについては、各自、検討してみて頂きたい。
(3)最近の出題の傾向
最近は、安全衛生管理体制、健康診断又はストレスチェック、作業環境測定、安全衛生教育などからそれぞれ1問が出題される。粉じん則とじん肺法令からは2問出題されることもある。また、有機則、特化則、鉛則、石綿則、事務所則、酸欠則などの特別規則から50%~80%程度の確率で1問づつ出題されている。
すなわち、かなり広い範囲から出題されているのである。しかも、かなり細かいことが問われているような気がする。
2 労働衛生法令過去問出題範囲の一覧
労働衛生コンサルタント試験の労働衛生法令の過去問がどの範囲から出題されているかの一覧表を示す。かなり、大きな表なので、別ファイルに示しているが、パソコンで閲覧することをお勧めする。
表:労働衛生法令の過去問出題範囲一覧3 労働衛生法令の過去問の利用方法
(1)過去問で問われた条文の分類
コンサルタント試験でも過去問とほぼ同じ肢が出題されることもある。安全法令では、過去に出題された各問題の選択肢の関係条文をすべて理解しておけば、十分に合格圏に入ると思う。ただ、かなりの数になるのであまりにも細かな条文まで記憶することは不可能に近い。そこで、過去問を繰り返し読んでみて、過去に出題された条文を3つに分けてみることをお勧めする。
それは、以下の3つである。
- ① 毎年のように出題される条文
- ② 毎年のように出題されるわけではないが重要な条文
- ③ 出題されることは1回限りで、ほとんどない出題されない条文。
(2)分類した条文への対応
ア 重要な条文
その上で、過去の試験問題の中には、条文を知らなくても労働安全に関する常識=感覚のようなもの=によって正答できる問題があるが、そのような問題は別にして、繰り返して出題される条文(①)をまず抑えることである。これらの条文は、何が定められているのかを確実に覚えてしまおう。
なお、安全衛生管理体制、安全衛生教育、SDSと表示関連の条文はきわめて重要である。
イ 些末な条文
次に、あまりにも些末で細かな条文(③)は切り捨てる。労働安全衛生関係法令のすべての条文について、詳細な点まですべてを記憶することは不可能であるし、また意味もない。重要なことは、何を捨てるかという感性を磨くことの方である。それが合格への早道となる。
例えば、安衛則のある章又は節について、条文数が多い割に、8年間で1問しか出ていないという場合は、その章又は節は思い切って捨ててしまおう。
ウ 中間的な条文
最後に、それ以外の、重要性が中間程度の条文(②)をどこまで自分のものにするかが重要である。実際には、かなり細かな条文まで記憶しなければ60%には達しないのが現状なので、かなり厳しいとは思うが、労働衛生コンサルタント試験を「労働衛生関係法令」の免除を受けずに合格しようとなると、避けては通れない道である。
もちろん、過去問の関係条文を調べるに当たっては、本稿の一覧表のみを参照するのではなく、このサイトにアップした過去問の解説書をすべて検討されることをお勧めする。なお、本サイトは現時点では2012年以降の10年分をアップしている。それ以前については、解説を掲示する必要はないだろう。
(3)最後に
最後になるが、このコンテンツをご覧になっておられる方は、労働衛生コンサルタント試験の受験を検討しておられるか、現に受験勉強に入られた方だと思う。過去問の利用は試験合格のための手段の一つであり、先述したように、労働衛生関係法令の過去問はかなり効果的な方法だと思う。
読者の方が、効率の良い受験勉強をされて、一日も早い合格をされることを願いたい。
【関連コンテンツ】
安全衛生コンサルタント試験の科目免除は有利か
2023年~2021年の労働安全衛生コンサルタント試験の結果を詳細に分析し、科目免除を受けることのメリットデメリットを解説しています。
衛生コンサルタント試験受験状況(2023年)
2023年の労働衛生コンサルタント試験の受験者の状況をアンケート調査結果に基づいて紹介しています。