労働衛生コンサルタント試験 2025年 労働衛生一般 問10

騒音性難聴




問題文
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※ イメージ図(©photoAC)

 このページは、2025年の労働衛生コンサルタント試験の「労働衛生一般」の問題の解説と解答例を示しています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等を削除した場合があります。

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2025年度(令和07年度) 問10 難易度 過去問に騒音性難聴に関する問は多くはない。医学的な内容だが基本的なもの。できれば正答しておきたい。
騒音性難聴  4 

※ 難易度は本サイトが行ったアンケート結果の正答率に基づく。
5:50%未満 4:50%以上60%未満 3:60%以上70%未満 2:70%以上80%未満 1:80%以上

問10 騒音性難聴に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

(1)著しい騒音にばく露される業務に長期間引き続き従事した際に発生する。

(2)鼓膜や中耳に著変がない。

(3)騒音作業を離れるとほとんど増悪しない。

(4)初期の段階では、オージオグラムが c5dip の型を示す。

(5)オージオグラムでは、骨導値より気導値に顕著な低下が見られる。

正答(5)

【解説】

問10試験結果

試験解答状況
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本問は、「騒音性難聴の認定基準について」(昭和61年3月18日基発第149号)からの出題である。

要するに、職業性疾病として認定する要件に該当しているかどうかによって、職業性難聴に該当するかどうかを問うものである。

(1)適切である。なお、厚労省「騒音性難聴の認定基準について」(昭和61年3月18日基発第149号。以下「認定基準」という。)は、騒音性難聴の労災認定基準として、「著しい騒音にばく露される業務に長期間引続き従事した後に発生したものであること」と定めている。

【騒音性難聴の認定基準】

  金属研磨、鋲打、圧延等著しい騒音を発する場所における業務に従事していた労働者に発生した難聴であって、次に掲げるいずれの要件も満たすものは、労働基準法施行規則別表第1の2第2号11に該当する疾病として取り扱うこと。

1.著しい騒音にばく露される業務に長期間引続き従事した後に発生したものであること。

2及び3 (略)

解説

  著しい騒音に起因した難聴には、騒音性難聴の他に爆発音などの強大音ばく露によって急激に起こる音響外傷と騒音下に長期間ばく露されていて、ある日突然に高度の難聴が起こる騒音性突発難聴とがある。これらの難聴のうち、本認定基準によって取り扱われるものは騒音性難聴のみである。

1.騒音性難聴の病態

  聴力はある一定限度以上の騒音に繰り返しばく露されると次第に障害される。(以下略)

※ 厚生労働省「騒音性難聴の認定基準について」(昭和61年3月18日基発第149号)より

(2)適切である。なお、認定基準は、労災認定基準として、「鼓膜や中耳に著変がないこと」を挙げる。

【騒音性難聴の認定基準】

  金属研磨、鋲打、圧延等著しい騒音を発する場所における業務に従事していた労働者に発生した難聴であって、次に掲げるいずれの要件も満たすものは、労働基準法施行規則別表第1の2第2号11に該当する疾病として取り扱うこと。

1.(略)

2. 次の(1)及び(2)のいずれにも該当する難聴であること。

(1)鼓膜又は中耳に著変がないこと。

(2)(略)

3.(略)

解説

  著しい騒音に起因した難聴には、騒音性難聴の他に爆発音などの強大音ばく露によって急激に起こる音響外傷と騒音下に長期間ばく露されていて、ある日突然に高度の難聴が起こる騒音性突発難聴とがある。これらの難聴のうち、本認定基準によって取り扱われるものは騒音性難聴のみである。

1.騒音性難聴の病態

  (略)

  騒音ばく露によって障害される部位は内耳である。内耳に起こる病的変化の発生機序に関しては必ずしも明らかになってはいないが、蝸牛基底回転におけるラセン器の変性であると考えられている。

  (略)

※ 厚生労働省「騒音性難聴の認定基準について」(昭和61年3月18日基発第149号)より

(3)適切である。なお、認定基準では、騒音性難聴は、「騒音下の作業を離れるとほとんど増悪しない性質を有している」とされている。。

【騒音性難聴の認定基準】

解説

  著しい騒音に起因した難聴には、騒音性難聴の他に爆発音などの強大音ばく露によって急激に起こる音響外傷と騒音下に長期間ばく露されていて、ある日突然に高度の難聴が起こる騒音性突発難聴とがある。これらの難聴のうち、本認定基準によって取り扱われるものは騒音性難聴のみである。

1.騒音性難聴の病態

  (略)

  騒音性難聴は、一般に両側性であり、騒音下の作業を離れるとほとんど増悪しない性質を有している。

  (略)

※ 厚生労働省「騒音性難聴の認定基準について」(昭和61年3月18日基発第149号)より

(4)適切である。なお、認定基準では、騒音性難聴は、「初期の段階では、オージオグラムが c5dip の型を示す」とされている。

【騒音性難聴の認定基準】

解説

  著しい騒音に起因した難聴には、騒音性難聴の他に爆発音などの強大音ばく露によって急激に起こる音響外傷と騒音下に長期間ばく露されていて、ある日突然に高度の難聴が起こる騒音性突発難聴とがある。これらの難聴のうち、本認定基準によって取り扱われるものは騒音性難聴のみである。

1.騒音性難聴の病態

  (略)

  聴力はある一定限度以上の騒音に繰り返しばく露されると次第に障害される。聴力障害は高音域から始まり、一般に初期の段階ではオクターブオージオメトリーにおいてはオージオグラムが c5dip の型(4,000Hz付近に限局した聴力障害)を示す。

  (略)

※ 厚生労働省「騒音性難聴の認定基準について」(昭和61年3月18日基発第149号)より

(5)適切ではない。認定基準によれば「オージオグラムにおいて気導値及び骨導値が障害され、気導値と骨導値に明らかな差がないこと。すなわち、感音難聴の特徴を示すこと」とされている。

【騒音性難聴の認定基準】

  金属研磨、鋲打、圧延等著しい騒音を発する場所における業務に従事していた労働者に発生した難聴であって、次に掲げるいずれの要件も満たすものは、労働基準法施行規則別表第1の2第2号 11 に該当する疾病として取り扱うこと。

1.(略)

2. 次の(1)及び(2)のいずれにも該当する難聴であること。

(1)(略)

(2)純音聴力検査の結果が次のとおりであること。

 オージオグラムにおいて気導値及び骨導値が障害され、気導値と骨導値に明らかな差がないこと。すなわち、感音難聴の特徴を示すこと。

 (略)

3.(略)

解説

  著しい騒音に起因した難聴には、騒音性難聴の他に爆発音などの強大音ばく露によって急激に起こる音響外傷と騒音下に長期間ばく露されていて、ある日突然に高度の難聴が起こる騒音性突発難聴とがある。これらの難聴のうち、本認定基準によって取り扱われるものは騒音性難聴のみである。

4.聴力検査結果の評価

(1)(略)

(2)騒音性難聴以外に伝音難聴を合併していると思われる混合難聴で、気導値と骨導値に差があり、骨導値に明らかな障害が認められる場合は、耳鏡検査、側頭骨エックス線撮影による検査、チンパノメトリーを行い、また、必要に応じて各種の中耳機能検査を行い、それらの結果を認定の際の参考とすること。

(3)(略)

※ 厚生労働省「騒音性難聴の認定基準について」(昭和61年3月18日基発第149号)より