問13 事務所の衛生基準について事業者が講ずべき措置に関する次のイ~ニの記述について、事務所衛生基準規則上、正しいものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。
イ 燃焼器具(発熱量が著しく少ないものを除く。)を使用するときは、1か月以内ごとに1回、当該器具の異常の有無を点検しなければならない。
ロ 労働者を常時就業させる室の作業面の照度は、感光材料の取扱い等特殊な作業を行う室を除き、一般的な事務作業の場合、300ルクス以上になるようにしなければならない。
ハ 労働者を常時就業させる室の気積を、設備の占める容積及び床面から3メートルを超える高さにある空間を除き、労働者1人について、10立方メートル以上としなければならない。
ニ ねずみ、昆虫等の発生場所、生息場所及び侵入経路並びにねずみ、昆虫等による被害の状況について、6か月以内ごとに1回、定期に、統一的に調査を実施し、当該調査の結果に基づき、ねずみ、昆虫等の発生を防止するため必要な措置を講じなければならない。
(1)イ ロ
(2)イ ハ
(3)ロ ニ
(4)ロ ハ
(5)ハ ニ
※ イメージ図(©photoAC)
このページは、2023年の労働安全衛生コンサルタント試験の「労働衛生関係法令」問題の解説と解答例を示しています。
解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等は削除しました。
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2023年度(令和5年度) | 問13 | 難易度 | 事務所則に関するごく初歩的な知識問題。確実に正答できなければ合格はむずかしいだろう。 |
---|---|---|---|
事務所則の衛生基準 | 1 |
※ 難易度は本サイトが行ったアンケート結果の正答率に基づく。
5:50%未満 4:50%以上60%未満 3:60%以上70%未満 2:70%以上80%未満 1:80%以上
問13 事務所の衛生基準について事業者が講ずべき措置に関する次のイ~ニの記述について、事務所衛生基準規則上、正しいものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。
イ 燃焼器具(発熱量が著しく少ないものを除く。)を使用するときは、1か月以内ごとに1回、当該器具の異常の有無を点検しなければならない。
ロ 労働者を常時就業させる室の作業面の照度は、感光材料の取扱い等特殊な作業を行う室を除き、一般的な事務作業の場合、300ルクス以上になるようにしなければならない。
ハ 労働者を常時就業させる室の気積を、設備の占める容積及び床面から3メートルを超える高さにある空間を除き、労働者1人について、10立方メートル以上としなければならない。
ニ ねずみ、昆虫等の発生場所、生息場所及び侵入経路並びにねずみ、昆虫等による被害の状況について、6か月以内ごとに1回、定期に、統一的に調査を実施し、当該調査の結果に基づき、ねずみ、昆虫等の発生を防止するため必要な措置を講じなければならない。
(1)イ ロ
(2)イ ハ
(3)ロ ニ
(4)ロ ハ
(5)ハ ニ
正答(3)
【解説】
事務所則に関する問題は、例年、ごく初歩的なレベルの問題が多い。確実に正答できなければならない。
イ 誤り。事務所則第6条第2項により、燃焼器具(発熱量が著しく少ないものを除く。)を使用するときは、毎日、当該器具の異常の有無を点検しなければならない。
不完全燃焼を防止する目的であれば、1月に1度ではあまりにも間隔が長すぎるし、それほど時間のかかる点検でもない。1月に1度は不自然だと気付かなければならない。
【事務所衛生基準規則】
(燃焼器具)
第6条 事業者は、燃焼器具(発熱量が著しく少ないものを除く。以下同じ。)を使用する室又は箇所には、排気筒、換気扇その他の換気のための設備を設けなければならない。
2 事業者は、燃焼器具を使用するときは、毎日、当該器具の異常の有無を点検しなければならない。
3 (略)
ロ 正しい。事務所則第 10 条第1項。なお、安衛則の照度基準とは異なることに留意すること。
【事務所衛生基準規則】
(照度等)
第10条 事業者は、室の作業面の照度を、次の表の上欄に掲げる作業の区分に応じて、同表の下欄に掲げる基準に適合させなければならない。ただし、感光材料の取扱い等特殊な作業を行う室については、この限りでない。
作業の区分 | 基準 |
---|---|
一般的な事務作業 | 300ルクス以上 |
付随的な事務作業 | 150ルクス以上 |
2及び3 (略)
【労働安全衛生規則】(参考)
(照度)
第604条 事業者は、労働者を常時就業させる場所の作業面の照度を、次の表の上欄に掲げる作業の区分に応じて、同表の下欄に掲げる基準に適合させなければならない。ただし、感光材料を取り扱う作業場、坑内の作業場その他特殊な作業を行なう作業場については、この限りでない。
作業の区分 | 基準 |
---|---|
精密な作業 | 300ルクス以上 |
普通の作業 | 150ルクス以上 |
粗な作業 | 70ルクス以上 |
ハ 誤り。事務所則第2条により、労働者を常時就業させる室の気積を、設備の占める容積及び床面から4メートルを超える高さにある空間を除き、労働者1人について、10 立方メートル以上としなければならない。
なお、必要な気積の計算問題が出題される可能性があるので、この条文は覚えておく方がよい。
【事務所衛生基準規則】
(気積)
第2条 事業者は、労働者を常時就業させる室(以下「室」という。)の気積を、設備の占める容積及び床面から4メートルをこえる高さにある空間を除き、労働者1人について、10立方メートル以上としなければならない。
ニ 正しい。事務所則第 15 条(第二号)。ねずみ、昆虫等の発生場所、生息場所及び侵入経路並びにねずみ、昆虫等による被害の状況について、6か月以内ごとに1回、定期に、統一的に調査を実施し、当該調査の結果に基づき、ねずみ、昆虫等の発生を防止するため必要な措置を講じなければならない。
【事務所衛生基準規則】
(清掃等の実施)
第15条 事業者は、次の各号に掲げる措置を講じなければならない。
一 日常行う清掃のほか、大掃除を、6月以内ごとに1回、定期に、統一的に行うこと。
二 ねずみ、昆虫等の発生場所、生息場所及び侵入経路並びにねずみ、昆虫等による被害の状況について、6月以内ごとに1回、定期に、統一的に調査を実施し、当該調査の結果に基づき、ねずみ、昆虫等の発生を防止するため必要な措置を講ずること。
三 ねずみ、昆虫等の防除のため殺そ剤又は殺虫剤を使用する場合は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和35年法律第145号)第14条又は第19条の2の規定による承認を受けた医薬品又は医薬部外品を用いること。