問24 厚生労働省の「職場における腰痛予防対策指針」に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。
(1)脊柱の椎体間にある椎間板は、脊柱の動きに際してクッションの働きをしている。
(2)腰痛には、腰部に加え、臀部、大腿部、下腿部、足底部にかけての痛み、しびれ、つっぱり等の症状が含まれる。
(3)腰痛の発生要因には、仕事への満足感や働きがいが得にくいこと、上司や同僚からの支援不足、職場での対人トラブル等がある。
(4)急激な動作は、脊柱の椎間板やその周辺の筋肉等を損傷きせて腰痛を発生させることがある。
(5)立位姿勢における椎間板内圧は、椅座位姿勢に比べて高くなる。
※ イメージ図(©photoAC)
このページは、2022年の労働衛生コンサルタント試験の「労働衛生一般」の問題の解説と解答例を示しています。
解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等を削除した場合があります。
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2022年度(令和04年度) | 問24 | 難易度 | 腰痛予防に関する基本的な知識問題。過去問を解いていれば正答できる。 |
---|---|---|---|
腰痛予防指針 | 1 |
※ 難易度は本サイトが行ったアンケート結果の正答率に基づく。
5:50%未満 4:50%以上60%未満 3:60%以上70%未満 2:70%以上80%未満 1:80%以上
問24 厚生労働省の「職場における腰痛予防対策指針」に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。
(1)脊柱の椎体間にある椎間板は、脊柱の動きに際してクッションの働きをしている。
(2)腰痛には、腰部に加え、臀部、大腿部、下腿部、足底部にかけての痛み、しびれ、つっぱり等の症状が含まれる。
(3)腰痛の発生要因には、仕事への満足感や働きがいが得にくいこと、上司や同僚からの支援不足、職場での対人トラブル等がある。
(4)急激な動作は、脊柱の椎間板やその周辺の筋肉等を損傷きせて腰痛を発生させることがある。
(5)立位姿勢における椎間板内圧は、椅座位姿勢に比べて高くなる。
正答(5)
【解説】
本問は、問題文にもあるように厚生労働省の「職場における腰痛予防対策指針及び解説」からの出題である。
(1)正しい。指針解説の1の(1)に「腰痛に密接な関連がある身体の構造として、脊椎の各椎体の間に軟骨である椎間板があり、これが脊椎の動きに際してクッションの働きをしている
」とされている。
(2)正しい。指針解説の1の(1)に「腰痛は、単に腰部の痛みだけではなく、臀部から大腿後面・外側面、さらには、膝関節を越えて下腿の内側・外側から足背部・足底部にわたり痛み、しびれ、つっぱり等が広がるものもある。このことから、本指針における腰痛とは、これらの部位の痛みやしびれ等も含むものとする
」とされている。
(3)正しい。指針解説の1の(2)の腰痛の発生要因に「ニ 心理・社会的要因」として「仕事への満足感や働きがいが得にくい、上司や同僚からの支援不足、職場での対人トラブル、仕事上の相手先や対人サービスの対象者とのトラブル等。また、労働者の能力と適性に応じた職務内容となっておらず、過度な長時間労働、過重な疲労、心理的負荷、責任等が生じている等
」との記述がある。
(4)正しい。指針解説の2の(2)のホに「「腰部に負担のかかる動作」には、物を持ち上げる・引く・押す、身体を曲げる・ひねる等の動作がある。急激な動作は、椎間板や筋肉等に衝撃的な力を及ぼし、これらを損傷させて腰痛を発生させることがある
」とされている。
(5)誤り。指針解説のⅢの1の(1)に「椅座位は立位に比べて椎間板内圧が高くなる
」とされている。