労働衛生コンサルタント試験 2022年 労働衛生一般 問21

GHS




問題文
トップ
受験勉強に打ち込む

※ イメージ図(©photoAC)

 このページは、2022年の労働衛生コンサルタント試験の「労働衛生一般」の問題の解説と解答例を示しています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等を削除した場合があります。

 他の問題の解説をご覧になる場合は、「下表の左欄」、グローバルナビの「安全衛生試験の支援」又は「パンくずリスト」をご利用ください。

 柳川に著作権があることにご留意ください。

2022年度(令和04年度) 問21 難易度 GHSに関するごく基本的な知識問題。正答できなければならない。
GHS

※ 難易度は本サイトが行ったアンケート結果の正答率に基づく。なお、アンケートの締め切りは口述試験最終日であり、今後、変更があり得る。
5:50%未満 4:50%以上60%未満 3:60%以上70%未満 2:70%以上80%未満 1:80%以上

問21 「化学品の分類及び表示に関する世界調和システム(GHS)」に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)GHSは、化学品の危険有害性に関する情報をそれを取り扱う全ての人々に正確に伝えることによって、人の安全・健康及び環境の保護を行うことを目的としている。

(2)GHSでは、国際的に統一された方法で化学品の危険有害性を分類する。

(3)分類基準に従って分類した結果を調和された方法で情報伝達するための手段としてラベルや安全データシート(SDS)がある。

(4)危険有害性には物理化学的危険性、健康に対する有害性、環境に対する有害性の三つがある。

(5)GHSでは、12 種類の絵表示が決められており、危険有害性の区分に応じ表示することになっている。

正答(5)

【解説】

問21試験結果

試験解答状況
図をクリックすると拡大します

(1)正しい。「国連文書「化学品の分類および表示に関する世界調和システム(GHS) 改訂9版(2021年)」仮訳」(以下「国連文書」という。)によればGHSの目的は、国際的に調和された化学品の分類及び表示方法を定めることである。

やや疑問がないわけではないが、「化学品の危険有害性に関する情報をそれを取り扱う全ての人々に正確に伝えることによって、人の安全・健康及び環境の保護を行うことを目的としている」ことは否定できない。(2019年問21の(2)と同じ。)

(2)正しい。GHSでは、原則として国際的に統一された方法で化学品の危険有害性を分類する。各国の事情による変更が認められないわけではないが、(5)が明らかに誤っているので、こちらは正しいということのようだ。(2019年問21の(1)と同じ。なお、2015年問22の(1)及び2014年問22の(2)の解説を併せて参照されたい。)

(3)正しい。(2019年問21の(5)と同じ。)

(4)正しい。国連文書の目次は、第1部 序、第2部 物理化学的危険性、 第3部 健康に対する有害性、第4部 環境に対する有害性となっている。

(5)誤り。GHSでは、職場のあんぜんサイトのGHSのシンボルと名称に示されている9種類の絵表示が決められており、危険有害性の区分に応じ表示することになっている。12種類ではない。(2015年問22の(5)と実質的に同じ。)

2022年12月09日執筆