問18 有害物質についての作業環境測定に関する次の記述のうち誤っているものはどれか。
(1)A測定は、単位作業場所の気中有害物質の平均的な状態を知るための測定である。
(2)B測定は、局所的、間欠的な有害物質の発散源があり、発散源に近接する場所における作業があるときに行われる、A測定を補完するための測定である。
(3)1単位作業場所において順次サンプリングする方法でA測定を行うときは、最初の測定点でのサンプリング開始から最後の測定点でのサンプリング終了までの時間が、1時間以上になるようにする。
(4)第2評価値は、単位作業場所における気中有害物質濃度の幾何平均値の推定値である。
(5)気中有害物質濃度の日間変動を考慮した評価を行うためには、連続する2作業日に測定を行うことが望ましい。
※ イメージ図(©photoAC)
このページは、2022年の労働衛生コンサルタント試験の「労働衛生一般」の問題の解説と解答例を示しています。
解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等を削除した場合があります。
他の問題の解説をご覧になる場合は、「下表の左欄」、グローバルナビの「安全衛生試験の支援」又は「パンくずリスト」をご利用ください。
柳川に著作権があることにご留意ください。
2022年度(令和04年度) | 問18 | 難易度 | 本問は適切な作業管理に必要な作業環境測定の基本を問う問題である。正答できなければならない。 |
---|---|---|---|
有害物の作業環境測定 | 5 |
※ 難易度は本サイトが行ったアンケート結果の正答率に基づく。
5:50%未満 4:50%以上60%未満 3:60%以上70%未満 2:70%以上80%未満 1:80%以上
問18 有害物質についての作業環境測定に関する次の記述のうち誤っているものはどれか。
(1)A測定は、単位作業場所の気中有害物質の平均的な状態を知るための測定である。
(2)B測定は、局所的、間欠的な有害物質の発散源があり、発散源に近接する場所における作業があるときに行われる、A測定を補完するための測定である。
(3)1単位作業場所において順次サンプリングする方法でA測定を行うときは、最初の測定点でのサンプリング開始から最後の測定点でのサンプリング終了までの時間が、1時間以上になるようにする。
(4)第2評価値は、単位作業場所における気中有害物質濃度の幾何平均値の推定値である。
(5)気中有害物質濃度の日間変動を考慮した評価を行うためには、連続する2作業日に測定を行うことが望ましい。
正答(4)
【解説】
(1)正しい。A測定は、単位作業場所の気中有害物質の平均的な状態を知るための測定である。
(2)正しい。昭和63年9月16日基発第605号「作業環境評価基準の適用について」の第三の三の(一)に「「B測定」とは、作業環境測定基準第二条第一項第二号の二の規定により行う測定、すなわち単位作業場所において、労働者が有害物質の発生源と共に移動する場合等A測定の結果を評価するだけでは労働者の有害物質への大きな暴露の危険性を見逃すおそれがあると考えられる作業が存在する場合に、当該単位作業場所について行うA測定を補完するための測定であること
」とされている。
(3)正しい。1単位作業場所において順次サンプリングする方法でA測定を行うときは、最初の測定点でのサンプリング開始から最後の測定点でのサンプリング終了までの時間が、1時間以上になるようにする。
(4)誤り。(2)に示した「作業環境評価基準の適用について」の第二の二の(五)に「「第二評価値」とは、単位作業場所における気中有害物質の算術平均濃度の推定値をいうものであること
」とある。幾何平均値の推定値ではない。
(5)正しい。なお、作業環境測定基準第3条第2項に「前項の規定にかかわらず、連続する二作業日(連続する二作業日について測定を行うことができない合理的な理由がある場合にあっては、必要最小限の間隔を空けた二作業日)に測定を行ったときは、第一評価値及び第二評価値は、次の式により計算することができる
」との記述がある。