労働衛生コンサルタント試験 2022年 労働衛生一般 問16

化学物質による職業がん




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※ イメージ図(©photoAC)

 このページは、2022年の労働衛生コンサルタント試験の「労働衛生一般」の問題の解説と解答例を示しています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等を削除した場合があります。

 他の問題の解説をご覧になる場合は、「下表の左欄」、グローバルナビの「安全衛生試験の支援」又は「パンくずリスト」をご利用ください。

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2022年度(令和04年度) 問16 難易度 化学物質による職業がんに関する問題。過去の職業がんの発生状況を知っていれば正答できよう。
化学物質による職業がん

※ 難易度は本サイトが行ったアンケート結果の正答率に基づく。
5:50%未満 4:50%以上60%未満 3:60%以上70%未満 2:70%以上80%未満 1:80%以上

問16 業務上疾病の範囲を定めた職業病リストに掲げられている化学物質と関連するがんとの組合せのうち、誤っているものはどれか。

(1) ベンジジン ・・・・・・ 尿路系腫蕩
(2) ベリリウム ・・・・・・ 肺がん
(3) ベンゼン ・・・・・・ 白血病
(4) オルトートルイジン ・・・・・・ 肝臓がん
(5) 1,2-ジクロロプロパン ・・・・・・ 胆管がん

正答(4)

【解説】

問16試験結果

試験解答状況
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職業病リストとは、労基則別表1の2のことである。

別表1の2第七号11に、「オルト―トルイジンにさらされる業務による膀胱ぼうこうがん」とあり、(4)が誤りである。

福井県の化学工場の膀胱がんの事案を知っていれば正答できる問題であろう。

【労働基準法施行規則】

別表第一の二 (第三十五条関係)

一~六 (略)

 (略)

 ベンジジンにさらされる業務による尿路系腫瘍しゅよう

2~5 (略)

 ベリリウムにさらされる業務による肺がん

7及び8 (略)

 ベンゼンにさらされる業務による白血病

10 (略)

11 オルト―トルイジンにさらされる業務による膀胱ぼうこうがん

12 一・二―ジクロロプロパンにさらされる業務による胆管がん

13~22 (略)

八~十一 (略)

2022年12月09日執筆