問19 局所排気装置に関する次のイ~ホの記述について、誤っているものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。
イ 空気清浄装置を付設する局所排気装置では、空気清浄装置は、フードに接続した吸引ダクトと排風機の間に設ける。
ロ 外付け式フードでは、下方吸引型のフードは、上方吸引型のフードより、大きな制御風速が必要とされる。
ハ ダクトは、曲がり部分をできるだけ少なくするように配管し、主ダクトと技ダクトの合流角度は45°を超えないようにする。
ニ キャノピー型フードは、作業口を除き発散源の周囲が覆われているもので、囲い式フードに分類される。
ホ ダクトの断面の形状には、円形、角形などがあるが、その形状が同じであれば、断面積を小さくすると、ダクトの圧力損失が増大する。
(1)イ ロ
(2)イ ホ
(3)ロ ニ
(4)ハ ニ
(5)ハ ホ
このページは、2021年の労働安全衛生コンサルタント試験の「労働衛生一般」問題の解説と解答例を示しています。
解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等は削除しました。
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2021年度(令和3年度) | 問19 | 難易度 | 局所排気装置に関するやや高度な知識問題。しかし過去問の知識の範囲内でほぼ正答できる。 |
---|---|---|---|
局所排気装置 | 1 |
※ 難易度は本サイトが行ったアンケート結果の正答率に基づく。
5:50%未満 4:50%以上60%未満 3:60%以上70%未満 2:70%以上80%未満 1:80%以上
問19 局所排気装置に関する次のイ~ホの記述について、誤っているものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。
イ 空気清浄装置を付設する局所排気装置では、空気清浄装置は、フードに接続した吸引ダクトと排風機の間に設ける。
ロ 外付け式フードでは、下方吸引型のフードは、上方吸引型のフードより、大きな制御風速が必要とされる。
ハ ダクトは、曲がり部分をできるだけ少なくするように配管し、主ダクトと技ダクトの合流角度は45°を超えないようにする。
ニ キャノピー型フードは、作業口を除き発散源の周囲が覆われているもので、囲い式フードに分類される。
ホ ダクトの断面の形状には、円形、角形などがあるが、その形状が同じであれば、断面積を小さくすると、ダクトの圧力損失が増大する。
(1)イ ロ
(2)イ ホ
(3)ロ ニ
(4)ハ ニ
(5)ハ ホ
正答(3)
【解説】
イ 正しい。空気清浄装置を付設する局所排気装置では、空気清浄装置は、フードに接続した吸引ダクトと排風機の間に設けないと、排風機に粉じんや有害物質が直接吸い込まれるため、故障の原因になるのである。2020年問19の(5)に類問がある。
ロ 誤り。例えば有機則第16条は、下方吸引型の制御風速は0.5メートル/秒以上、上方吸引型の制御風速は1メートル/秒以上としている。
ハ 正しい。ダクトは、曲がり部分をできるだけ少なくするように配管し、主ダクトと枝ダクトの合流角度は45°を超えないようにする。2019年問19の(5)に類問がある。
ニ 誤り。レシーバ式フードであって、熱による上昇気流を利用して捕捉する上方吸引型のフードをキャノピー型という。2019年問19の(2)に類問がある。
ホ 正しい。断面積が小さくなれば壁に接する割合が大きくなるので、圧力損失は大きくなる。2020年問19の(3)の解説を読み込んでおけば分かる肢である。
参考:円形ダクトの場合のダクト抵抗と直径の関係
円形ダクトの場合、ダクト抵抗は次式で表される。
λ:ダクトの管摩擦係数(0.01~0.25)
ρ:空気の密度(kg/m3)
L:ダクトの長さ(m)
d:ダクトの直径(m)
V:ダクト内の風速(m/s)
ここに、風速がダクト内で一定であれば、排風量と風速の関係は次のようになる。
Q:排風量(m3/s)
従って、ダクト抵抗は排風量が一定の場合、ダクト抵抗は直径の5乗に反比例することとなる。