労働衛生コンサルタント試験 2019年 労働衛生一般 問22

SDSの対象となるもの




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合格

 このページは、2019年の労働安全衛生コンサルタント試験の「労働衛生一般」問題の解説と解答例を示しています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等は削除しました。

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2019年度(令和元年度) 問22 難易度 これは安衛法の問題である。通達レベルより細かな知識を問うているが、基本的な問題である。
SDSの対象となるもの

問22 次のイ~ニの化学品について、提供者が安全データシート(SDS)を交付すべき対象となるものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。

イ 一般家庭用の洗剤

ロ 1回だけ提供する化学品のサンプル

ハ 農薬取締法に定められている農薬

ニ 試験研究用の化学品

(1)イ   ロ

(2)イ   ハ

(3)ロ   ハ

(4)ロ   ニ

(5)ハ   ニ

正答(4)

【解説】

以下により(4)が正答となる。

イ 対象とならない。安衛法第57条の2第1項但書きに「ただし、主として一般消費者の生活の用に供される製品として通知対象物を譲渡し、又は提供する場合については、この限りでない」とされている。

ロ 対象となる。たとえ1回しか提供しなくとも、文書交付の対象からは除外されていない。

ハ 対象とならない。厚生労働省の「化学物質対策に関するQ&A(ラベル・SDS関係)」のQ4に、農薬取締法に定められている農薬は、安衛法第57条の2第1項但書きに該当すると明記されている。

ニ 対象となる。試験研究用の化学品も対象から除外されていない。試験研究用の薬品であっても、危険有害性に関する知識のない者が扱う可能性はあるのである。残念ながら、研究員であっても危険性・有害性については知らないということが多いのが実態である。対象から除外はできないであろう。

2019年12月08日執筆