労働衛生コンサルタント試験 2019年 労働衛生一般 問12

健康診断の事後措置指針




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合格

 このページは、2019年の労働安全衛生コンサルタント試験の「労働衛生一般」問題の解説と解答例を示しています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等は削除しました。

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2019年度(令和元年度) 問12 難易度 法的な厳格さで考えるとやや難問だが、常識で考えると簡単に正答できる。試験協会のサービス問題。
健康診断の事後措置指針

問12 厚生労働省の「健康診断結果に基づき事業者が講ずべき措置に関する指針」における就業上の措置の決定及び実施に当たり行われる、健康診断の結果についての医師等からの意見の聴取などに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)事業者が、健康診断の結果について医師の意見を聴く場合、産業医を選任している事業場においては産業医から意見を聴く。

(2)事業者は、適切に意見を聴くため、必要に応じ、意見を聴く医師等に対し、労働者に係る作業環境、労働時間、労働密度、深夜業の回数及び時間数、作業態様、作業負荷の状況等に関する情報を提供する。

(3)事業者は、健康診断の結果、作業環境管理及び作業管理を見直す必要がある場合には、作業環境測定の実施、施設又は設備の設置又は整備、作業方法の改善その他の適切な措置の必要性について医師等に意見を求める。

(4)事業者は、医師等の意見に基づいて、就業区分に応じた就業上の措置を決定する際に、当該労働者の了解を得ることが必須である。

(5)事業者は、必要に応じ、健康診断の結果に係る医師等の意見を衛生委員会等に報告する。

正答(4)

【解説】

本問は「健康診断結果に基づき事業者が講ずべき措置に関する指針」からの出題である。

(1)正しい。必ずしも産業医から意見を聴かなければならないというわけではないが、指針の2(3)イに「産業医から意見を聴くことが適当」とされている。

(2)正しい。指針の2(3)ロに「意見を聴く医師等に対し、労働者に係る作業環境、労働時間、労働密度、深夜業の回数及び時間数、作業態様、作業負荷の状況、過去の健康診断の結果等に関する情報及び職場巡視の機会を提供」するとされている。

(3)正しい。指針の2(3)ハ(ロ)に「健康診断の結果、作業環境管理及び作業管理を見直す必要がある場合には、作業環境測定の実施、施設又は設備の設置又は整備、作業方法の改善その他の適切な措置の必要性について意見を求めるものとする」とある。

(4)誤り。指針の2(4)イに「事業者は、(3)の医師等の意見に基づいて、就業区分に応じた就業上の措置を決定する場合には、あらかじめ当該労働者の意見を聴き、十分な話合いを通じてその労働者の了解が得られるよう努めることが適当である」とされている。了解を得ることが必要とまではされていない。

ただ、実務においては、その「就業上の措置」に社会的な相当性がないような場合には、労働者の意思に反してその措置を取ることが違法性をおびる場合もある。単純に医師等の意見に従えばよいというものではない。

(5)正しい。指針の2(4)ロに「事業者は、衛生委員会等の設置義務のある事業場又は労働時間等設定改善委員会を設置している事業場においては、必要に応じ、健康診断 の結果に係る医師等の意見をこれらの委員会に報告することが適当である」とされている。

2019年12月07日執筆