労働衛生コンサルタント試験 2018年 労働衛生関係法令 問04

電離放射線に該当するもの




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合格

 このページは、2018年の労働安全衛生コンサルタント試験の「労働衛生関係法令」問題の解説と解答例を示しています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等は削除しました。

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2018年度(平成30年度) 問04 難易度 知識問題ではあるが、ある程度、常識で正答できる問題である。
電離放射線

問4 次に掲げる電磁波等のうち、両方ともに、電離放射線障害防止規則上、電離放射線に該当するものはどれか。

(1)紫外線、中性子線

(2)重陽子線、ガンマ線

(3)中間子線、電子線

(4)陽子線、ニュートリノ線

(5)アルフア線、紫外線

正答(2)

【解説】

本問は電離則第2条に関する問題である。ただ、同条を知らなくても感覚的に正答できるのではなかろうか。紫外線を電離則で規制していないことは常識で分かるだろうし、中間子線やニュートリノ線は、工業的な利用はそれほど進んでおらず、違うだろうと見当がつくのではなかろうか。

(1)電離放射線障害防止規則第2条により紫外線が誤りである。

(2)電離放射線障害防止規則第2条により正しい

(3)電離放射線障害防止規則第2条により中間子線が誤りである。

(4)電離放射線障害防止規則第2条によりニュートリノ線が誤りである。

(5)電離放射線障害防止規則第2条により紫外線が誤りである。

【電離放射線障害防止規則】

(定義等)

第2条 この省令で「電離放射線」(以下「放射線」という。)とは、次の粒子線又は電磁波をいう。

 アルフア線、重陽子線及び陽子線

 ベータ線及び電子線

 中性子線

 ガンマ線及びエックス線

2~4 (略)

因みに、紫外線は、電磁波の一種ではあるが電離放射線ではない。一方、荷電中間子線は粒子線であって直接電離放射線である。また、非荷電中間子線及びニュートリノ線(中性微子線)も粒子線であり、間接電離放射線である。すなわち中間子線とニュートリノ線はいずれも、物理学的には電離放射線である。

なお、本条は誤読しやすいので注意しなければならない。“次の” は “粒子線” にかかるのではなく、“粒子線又は電磁波” にかかるのである。

誤:次の粒子線又は電磁波

正:次の粒子線又は電磁波

2018年10月20日執筆 2024年11月17日最終改訂