労働衛生コンサルタント試験 2017年 労働衛生一般 問20

職場における腰痛予防対策指針




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合格

 このページは、2017年の労働安全衛生コンサルタント試験の「労働衛生一般」問題の解説と解答例を示しています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等は削除しました。

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2017年度(平成29年度) 問20 難易度 腰痛予防対策指針に関する基本的な知識問題である。頻出事項でもあり、確実に正答すべき問題である。
腰痛予防対策指針

問20 厚生労働省の「職場における腰痛予防対策指針」に関する次の記述のうち、適切でないものはどれか。

(1)立ち作業では、長時間の連続した立位姿勢保持を避けるため、腰掛け作業など、他の作業を組み合わせる。

(2)立ち作業が長時間継続する場合には、椅子を配置し、作業の途中で腰掛けて小休止・休息が取れるようにする。

(3)腰掛け作業では、椅子に浅く腰を掛けて、履物のかかとが床に接する姿勢を基本とする。

(4)腰掛け作業では、椅子と大腿下部との間に手の指が入る程度のゆとりがあり、大腿部に無理な圧力が加わらないようにする。

(5)腰掛け作業では、肘を起点として円弧を描いた範囲内に作業対象物を配置する。

正答(3)

【解説】

本問は、問題文にもあるように、職場における腰痛予防対策指針に関する問題である。この指針は「別紙 作業態様別の対策」や「職場における腰痛予防対策指針の解説」も含めて目を通しておく必要がある。

(1)適切である。腰痛予防対策指針の「Ⅱ 立ち作業」の2に「長時間の連続した立位姿勢保持を避けるため、腰掛け作業など、他の作業を組み合わせる」とあり、本肢は正しい。

(2)適切である。同指針の「Ⅱ 立ち作業」2(1)に「立ち作業が長時間継続する場合には、椅子を配置し、作業の途中で腰掛けて小休止・休息が取れるようにすること」とあり、本肢は正しい。

(3)適切ではない。同指針の「Ⅲ 座り作業」1(3)イに「椅子に深く腰を掛けて、背もたれで体幹を支え、履物の足裏全体が床に接する姿勢を基本とすること」とあり、適切とは言えない。従って本肢が正答となる。

(4)適切である。同指針の「Ⅲ 座り作業」1(3)ロに「椅子と大腿下部との間には、手の指が入る程度のゆとりがあり、大腿部に無理な圧力が加わらないようにすること」とあり、本肢は正しい。

(5)適切である。同指針の「Ⅲ 座り作業」1(4)に「肘を起点として円弧を描いた範囲内に作業対象物を配置すること」とあり、本肢は正しい。

2019年12月01日執筆 2020年03月20日修正