問07 厚生労働省の「チェーンソー以外の振動工具の取扱い業務に係る振動障害予防対策指針」に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)ハンドル等は、過度に強く握らず、かつ、強く押さない。
(2)手指への振動ばく露を避けるため、なるべく肩、腹、腰等手以外の部分で工具を押す。
(3)工具の周波数補正振動加速度実効値の3軸合成値及び1日当たりの振動ばく露時間から、日振動ばく露量を算出する。
(4)振動工具管理責任者を選任し、振動工具の点検・整備状況を定期的に確認する。
(5)作業開始時及び作業終了後に手、腕、肩、腰等の運動を主体とした体操を行う。
このページは、2016年の労働安全衛生コンサルタント試験の「労働衛生一般」問題の解説と解答例を示しています。
解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等は削除しました。
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2016年度(平成28年度) | 問07 | 難易度 | 振動障害予防に関するごく基礎的な知識問題である。確実に正答できなければならない。 |
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振動障害予防対策指針 | 2 |
問07 厚生労働省の「チェーンソー以外の振動工具の取扱い業務に係る振動障害予防対策指針」に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)ハンドル等は、過度に強く握らず、かつ、強く押さない。
(2)手指への振動ばく露を避けるため、なるべく肩、腹、腰等手以外の部分で工具を押す。
(3)工具の周波数補正振動加速度実効値の3軸合成値及び1日当たりの振動ばく露時間から、日振動ばく露量を算出する。
(4)振動工具管理責任者を選任し、振動工具の点検・整備状況を定期的に確認する。
(5)作業開始時及び作業終了後に手、腕、肩、腰等の運動を主体とした体操を行う。
正答(2)
【解説】
本肢は、問題本文にもあるように「チェーンソー以外の振動工具の取扱い業務に係る振動障害予防対策指針」(以下本問の解説において「指針」という。)に関する問題である。
(1)正しい。ハンドル部を強く握ったり、強く押したりすれば、振動が直接伝わってくることになるので、避けなければならない。本肢は、指針の4(1)工具の操作方法のイの記述そのままである。
(2)誤り。手以外の部分で工具を押すと、振動が身体に直接伝わるので、望ましくない。指針には「肩、腹、腰等手以外の部分で工具を押す等工具の振動が直接身体に伝わる作業方法は、避けること」とされている。
(3)正しい。日振動ばく露量は、周波数補正振動加速度実効値の3軸合成値に、1日の振動ばく露時間を8で除したものの平方根を乗じて求める。本肢は正しい。
A[m/s2]:周波数補正振動加速度実効値の3軸合成値
T[時間]:1日の振動ばく露時間
(4)正しい。指針の7の(2)による。なお、振動工具管理責任者は、事業場ごとに選任する。
(5)正しい。指針の11による。なお、体操は、作業中も随時行うことが望ましいとされている。