問25 労働衛生保護具の使用に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)等価騒音レベルのB測定値が95 dB の職場では、防音保護具を使用する。
(2)耳栓は、耳栓を入れる耳の反対側の手で耳たぶを後ろ上方に引っ張り上げながら挿入する。
(3)有害物質の濃度が高く、短時間ばく露で生命・健康に危険がある場合は、給気式で全面形面体で、かつ、面体内を陽圧に維持可能な呼吸用保護具を選定する。
(4)性能区分RS3 の取替え式防じんマスクの粒子捕集効率は、RS1 のそれよりも低い。
(5)エアラインマスクの使用時には、コンプレッサーが有害なガスや粒子状物質を吸引しないように留意する。
このページは、2015年の労働安全衛生コンサルタント試験の「労働衛生一般」問題の解説と解答例を示しています。
解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等は削除しました。
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2015年度(平成27年度) | 問25 | 難易度 | 労働衛生保護具の使用に関する基本的な知識問題である。確実に正答できなければならない。 |
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労働衛生保護具の使用 | 3 |
問25 労働衛生保護具の使用に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1)等価騒音レベルのB測定値が95 dB の職場では、防音保護具を使用する。
(2)耳栓は、耳栓を入れる耳の反対側の手で耳たぶを後ろ上方に引っ張り上げながら挿入する。
(3)有害物質の濃度が高く、短時間ばく露で生命・健康に危険がある場合は、給気式で全面形面体で、かつ、面体内を陽圧に維持可能な呼吸用保護具を選定する。
(4)性能区分RS3 の取替え式防じんマスクの粒子捕集効率は、RS1 のそれよりも低い。
(5)エアラインマスクの使用時には、コンプレッサーが有害なガスや粒子状物質を吸引しないように留意する。
正答(4)
【解説】
(1)正しい。「騒音障害防止のためのガイドライン」によれば、等価騒音レベルが90dB(A)以上の職場は、第Ⅲ管理区分となる。そして、第Ⅲ管理区分の場合「騒音作業に従事する労働者に防音保護具を使用させるとともに、防音保護具の使用について、作業中の労働者の見やすい場所に掲示すること」とされている。
(2)正しい。スポンジタイプ耳栓とフランジタイプ耳栓は、挿入する側と反対の手を頭の後ろに回して耳を上に引っ張って、耳孔を真っ直ぐにしてから素早く耳の中に挿入する。
なお、シリコン粘土タイプの耳栓は耳を覆うことによって使用する。耳孔に入れることはないので、本肢のようなことはしない。
(3)正しい。有害物質の濃度が高く、短時間ばく露で生命・健康に危険がある場合は、防護係数の高いマスクを用いなければならない。
なお、陽圧に維持可能(プレッシャデマンド型又は陽圧型)なタイプで全面型のマスクでも、送気マスクより自給式呼吸器の方が高い防護係数を実現できる。
(4)誤り。捕集効率はRS3はRS1よりも捕集効率は高い。
対 象 | 捕集効率 | ||
---|---|---|---|
粉じん、ヒューム | 粉じん、ヒューム、ミスト | ||
1 | RS1、DS1 | RL1、DL1 | 80%以上 |
2 | RS2、DS2 | RL2、DL2 | 95%以上 |
3 | RS3、DS3 | RL3、DL3 | 99.9%以上 |
(5)正しい。これは当然であろう。コンプレッサーが有害なガスや粒子状物質を吸引したのでは、なんのために呼吸用保護具を用いているのかわからないことになる。