労働衛生コンサルタント試験 2013年 労働衛生関係法令 問12

作業主任者の選任が必要でない作業




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 このページは、2013年の労働安全衛生コンサルタント試験の「労働衛生関係法令」問題の解説と解答例を示しています。

 解説文中の法令の名称等は、適宜、略語を用いています。また、引用している法令は、読みやすくするために漢数字を算用数字に変更するなどの修正を行い、フリガナ、傍点等は削除しました。

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2013年度(平成25年度) 問12 難易度 作業主任者の選任対象業務は基本事項である。衛生関係だけでよいので確実に覚えておく必要がある。
作業主任者の選任の対象

問12 次に掲げる作業のうち、労働安全衛生法令上、作業主任者の選任の必要がないものはどれか。

(1)高圧室内作業

(2)特定粉じん作業

(3)ガンマ線照射装置を用いて行う透過写真の撮影の作業

(4)試験研究のために石綿等を製造する作業

(5)酸素欠乏危険作業

正答(2)

【解説】

作業主任者の選任は、安衛法第14条の規定により、安衛令第6条各号の作業を行うときに義務付けられる。

【労働安全衛生法】

(作業主任者)

第14条 事業者は、高圧室内作業その他の労働災害を防止するための管理を必要とする作業で、政令で定めるものについては、都道府県労働局長の免許を受けた者又は都道府県労働局長の登録を受けた者が行う技能講習を修了した者のうちから、厚生労働省令で定めるところにより、当該作業の区分に応じて、作業主任者を選任し、その者に当該作業に従事する労働者の指揮その他の厚生労働省令で定める事項を行わせなければならない。

【労働安全衛生法施行令】

(作業主任者を選任すべき作業)

第6条 法第十四条の政令で定める作業は、次のとおりとする。

 高圧室内作業(潜かん工法その他の圧気工法により、大気圧を超える気圧下の作業室又はシヤフトの内部において行う作業に限る。)

二~五 (略)

五の二 ガンマ線照射装置を用いて行う透過写真の撮影の作業

六~二十 (略)

二十一 別表第六に掲げる酸素欠乏危険場所における作業

二十二 (略)

二十三 石綿若しくは石綿をその重量の〇・一パーセントを超えて含有する製剤その他の物(以下「石綿等」という。)を取り扱う作業(試験研究のため取り扱う作業を除く。)又は石綿等を試験研究のため製造する作業若しくは第十六条第一項第四号イからハまでに掲げる石綿で同号の厚生労働省令で定めるもの若しくはこれらの石綿をその重量の〇・一パーセントを超えて含有する製剤その他の物(以下「石綿分析用試料等」という。)を製造する作業

(1)必要である。安衛令第6条第一号により、高圧室内作業は作業主任者の選任の対象となる。

(2)必要ではない。特定粉じん作業は、安衛令第6条各号に定められていない。なお、常時特定粉じん作業に係る業務に労働者を就かせるときは、その労働者に対して特別教育を行わなければならないことも覚えておこう。

(3)必要である。安衛令第6条第五号の二により、ガンマ線照射装置を用いて行う透過写真の撮影の作業は作業主任者の選任の対象となる。

(4)必要である。安衛令第6条第二十三号により、試験研究のために石綿等を製造する作業は作業主任者の選任の対象となる。

(5)必要である。安衛令第6条第二十一号により、酸素欠乏危険作業は作業主任者の選任の対象となる。

2021年02月13日執筆