さくらのレンタルサーバSSD化の効果




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パソコンを使用する女性

※ イメージ図(©photoAC)

さくらのレンタルサーバーは、2022年2月16日にSSDの新サーバーをリリースしました。それ以前に契約した場合も新サーバーに移行するツールが提供されましたので、早速移行してみました。

実際にどの程度早くなったのかについて、体感と実測値でレポートします。なお、体感的には早くなったようにも感じます。しかし、実測値ではかえって悪化しています。

なぜ、このようなことになるのかについて検討しました。




1.レンタルサーバの SSD 化

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(1)さくらのレンタルサーバーのSSD化

ア 遅いけれど安いというイメージ

パソコンを使用する女性

※ イメージ図(©photoAC)

さくらのレンタルサーバーは、老舗しにせのレンタルサーバー会社なのだが、歴史がある(古い)ことが災いしてか、安価だが遅いというイメージがある。

歴史があるため、サーバーの技術がやや古く、旧来の技術を用いた WEB サイトに縛られて新しい技術を取り入れることができなかったのである。他のレンタルサーバー企業が SSD を採用していたにもかかわらず、つい最近まで HDD を用いていた。

このため、最初は安さにかれて、さくらのレンタルサーバーに契約しても、閲覧数が増加したりサイトに動きを加えたりすると遅さが目につき、他の後発のレンタルサーバーに移行するというパターン(※)が多かった。

※ さくらのレンタルサーバーもこの辺の事情は把握しているようで「遅いからって引っ越しする前にちょっと待って!」というページを公開している。なお、この傾向は、WordPress を用いているサイトで多かった。私のサイトは静的サイトで WordPress を使用していないが、最近の個人のサイトや中小規模の企業のサイトは、ほとんどが WordPress を使用している。WordPress はどうしても静的サイトより表示が遅くなる傾向がある。


イ サーバーの SSD 化の実現

ところが、2022年2月16日に SSD の新サーバーがリリースされたのである。しかも、それ以前に契約した場合も、価格を維持したまま新サーバーに移行することができる(※)というのである。

※ 当初、6月初旬に移行のためのツールが提供されると言っていたが 7月13日に延期され、7月13日になると、翌日には不具合(たぶん申し込みが殺到したため)が発生して17日まで使用できなくなり、その後も平日の昼は申し込みが混んでいてなかなか使用できなかった。しかし、平日でも夕方以降には申し込みができる状況だった。


(2)実際の移行作業は簡単にできる

そこで、早速、申し込んでみたのである。手続きは驚くほど簡単で、コントロールパネルに新しく用意された「移行ツール」というメニューをクリックするだけである。バックアップサービスを利用している場合は、いったん切る必要があるが、どちらにしてもローカルにバックアップはあるので、それほど気にする必要はない(※)

※ WordPress を用いている場合は、ローカルにバックアップがあるとは限らない。なお、掲示板システムを使用している場合は、データを過去ログも含めてローカルにバックアップしておく方が良い。

移行そのものは、2時間程度で無事終了した。Perl(とCGI)を用いたメールフォームや掲示板システムも問題なく移行されたようである(※)

※ 移行のためかどうかは不明だが、移行した直後に、コンテンツの後半がなくなっているページを発見した。ローカルにバックアップデータがあるなら、移行後には、すべて再アップした方がよさそうだ。


2.どの程度早くなったのか

(1)体感では早くなったように感じた

パソコンを使用する女性

※ イメージ図(©photoAC)

かんじんの読み込み速度だが、確かに、体感としてはかなり早くなったように思える。どのサイトでも同じだろうが、私のこのサイトでもトップページが最も読み込みに時間がかかる。

そのトップページを見る限りでは、かなり早くなっているように感じられた。実は、スライドショー(Slick.js)で、開始前に、一瞬、画像名が縦に並んで表示される現象が起きていた。これがなくなることを期待していたのだが、現象そのものはなくならなかったものの、表示される時間はかなり短縮されたようである。

スライドショーが開始されるまでの時間も、顕著に短縮されたように思えた。しかし、全体に劇的に速度が速くなったかと言えば、それほど違いはないようにも思える。早くなったと言われれば、そうなのかなというところだった。

まあ、HDD が SSD に変更されたのだから、早くなるのは当然だろうとそのときは思った。ところが、測定結果は、全く違ったのである。


(2)Google 社の PageSpeed Insights

ア 移行前の測定結果

統計のイメージ

※ イメージ図(©photoAC)

まず、移行の前後で、トップページの読込み速度がどのように変化したかの測定の結果を示そう。

測定は、ごく一般的に使用されている Google 社の PageSpeed Insights を用いた。移行は、当初、7月16日(土)の深夜に行う予定(※)だったので、移行前の測定も16日の夕刻に行っている。

※ 実際には、その時点でさくらのレンタルサーバー社の移行システムが不具合を起こしていたので、1週間後に移行した。そのため、1週間、間が空いてしまった。

モバイルの測定結果

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まずはモバイルの表示速度である。パフォーマンスは66であるから、早いとはいえないが平均以上である。Speed Index が 4.5 秒なので、“3秒ルール”は守られていないが、PageSpeed Insights は実際よりも遅めの数値となるので、それほどストレスは感じずに操作できるレベルといってよい。

スライドショーなどで画像を多用している割には、まあ満足できるレベルではあったのかもしれない。

デスクトップの測定結果

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次は、デスクトップであるが、こちらのパフォーマンスは96で、とくに問題となるレベルではない。すべてグリーンであり、ストレスを感じずに操作できるレベルだといえよう。

まあ、極端な画像効果を用いているわけではないので、この程度の速度は出るだろう。

リアルタイムの閲覧者数

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とはいえ、表示速度は閲覧者数によって大きく変動する。そこで、Google アナリティクス(UA)で、リアルタイムの閲覧者数を調べておいた(※)

※ 共有サーバーなので、現実には、そのサーバーの他のユーザーの使用状況の影響を受ける。

測定したのが閲覧者数の減る休みの日であり、リアタイの過去5分間の閲覧者数は30名程度であった。


イ 移行後の測定結果

次に移行後の測定結果を見てみよう。こちらは実際に移行作業を行った7月23日(土)の夜に測定している。

移行後のモバイルの測定結果

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まずは、モバイルの測定結果である。正直に言って、なんだこれは? というところだ。パフォーマンスが66から51に低下している。しかもほとんどの指標が、移行前よりかえって低下しているのだ。

体感では、表示速度は改善されたように感じたのだが、思い込みなのだろうか。それとも測定の揺らぎのようなものなのだろうか。

移行後のデスクトップの測定結果

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次にデスクトップの測定結果を見てみよう。モバイルの成績が低下したのであるから、当然、デスクトップも低下している。

それほど悪い数値とは言えないのかもしれないが、やや残念な結果である。

リアルタイムの閲覧者数

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このときもリアタイの閲覧者数を調べているが、とくに集中して増えたわけでもない。

ただし、リアタイの数値は短時間で大きく変化するし、サーバーへの負担はボットの方が大きい。従って、このときのサーバーの負担が、移転前の測定時より大きかった可能性はある。

さくらのレンタルサーバーのリソース

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そこで、1週間を経過した7月30日(土)の早朝にさくらのレンタルサーバーの「リソース」指標で、移行前後のサーバーへの負荷の状況を調べてみた。しかし、ページビュー数、ウェブ転送量ともに移行の前後で変化はなかった(※)

※ CPU 使用時間が大きく減少しているが、これは SSD 化によるものであろう。これだけをみると、純粋な読み込み速度は大きく短縮しているのかもしれない。

もちろん共用サーバーなので、同じサーバーの他のユーザーの状況にもよるが、他のユーザーは百社以上あるので、平均化されてしまいそれほど急激な変化があるとも思えない。つまり、SSD 化の後の数値の悪化は、サーバへの負荷の増加によるものではないと思われるのである。すなわち、少なくとも当サイトに関してはさくらのレンタルサーバの SSDS 化は速度改善に寄与していないと考えるしかない。


ウ SSD移行前後の比較

サーバ移行の前後をまとめると次表のようになる。ほぼすべての項目で値が悪化しているのである。他の指標では数値がよくなっているものもあるが、ほぼ誤差の範囲内である(※)

※ Cumulative Layout Shift だけは大きく改善しているが、これはページのレイアウトの予期しない変化を表す指標なので、読み込み速度とは直接の関係はない。

とりわけ、モバイルの Total Blocking Time の増加は致命的と言える。

表 PageSpeed Insightsの測定結果
項目 移行前 移行後



パフォーマンス 66 51
First Contentful Paint 2.2秒 2.2秒
Time to Interactive 9.8秒 12.3秒
Speed Index 4.5秒 4.4秒
Total Blocking Time 300ミリ秒 830ミリ秒
Largest Contentful Paint 4.3秒 4.4秒
Cumulative Layout Shift 0.085 0.062





パフォーマンス 96 94
First Contentful Paint 0.6秒 0.6秒
Time to Interactive 1.8秒 1.4秒
Speed Index 1.0秒 1.8秒
Total Blocking Time 20ミリ秒 20ミリ秒
Largest Contentful Paint 1.1秒 1.2秒
Cumulative Layout Shift 0.098 0.052

※ 赤文字は悪化した指標。


(3)Google アナリティクスの平均読み込み時間

ア 移行前後の日別の平均読み込み時間

不満顔の女性

※ イメージ図(©photoAC)

次にGoogle アナリティクス(UA)の平均読み込み時間が移行の前後で、どのように変化したかの測定の結果を示そう。移行は7月23日の 18 時頃から 23 時頃の間に行われている。その前2週間と後1週間の測定結果について示そう。

移行前後の Google アナリティクスの平均読み込み時間

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まずは移行の前後を通した測定の結果を見て頂こう。平均読み込み時間は3秒程度であるから平均すればまあ、満足のいく速度かもしれない。

しかし、サーバーを移行した7月23日の前後で読み込み速度が変わったようには見えないのである。22日と24日をみても、あきれるほど変化はしていない。遅くも早くもなっていないのである。


イ 移行前2週間の日別の平均読み込み時間

移行前の Google アナリティクスの平均読み込み時間

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それでは、移行前の2週間の平均読み込み時間を見てみよう。

この期間の平均読み込み時間は 2.98 秒である。3秒ルールはぎりぎりで守られている。しかし、なんとかもう少し短くしたいところである。閲覧が集中するページではかなり遅くなっているのである。

では、サーバー移行後にどのように変化しただろうか。


ウ 移行後1週間の日別の平均読み込み時間

移行後の Google アナリティクスの平均読み込み時間

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移行後1週間の日別の平均読み込み時間をみると、驚くほど移行の前後で変化していないのである。

この期間の平均読み込み時間は 3.19 秒である。むしろ遅くなっているが、まあ、誤差の範囲内といってよいであろう。


エ SSD移行前後の比較

結論を言えば、Googleアナリティクス(UA)の結果でも、サーバー移行による読み込み速度の改善はない。測定結果はむしろ悪化しているのである。

表 Google アナリティクスの測定結果(秒)
項目 移行前
2週間
移行後
1週間
平均読み込み時間 2.98 3.19
平均リダイレクト時間 0.02 0.03
ドメインの平均ルックアップ時間 <0.01 <0.01
サーバーの平均接続時間 0.04 0.05
サーバーの平均応答時間 0.07 0.07
ページの平均ダウンロード時間 0.13 0.13

※ 赤文字は悪化した指標。その他の指標もまったく改善されていない。


(4)Google Search Console のLCP

ア ウェブに関する主な指標

パソコンを扱う女性

※ イメージ図(©photoAC)

最後にGoogle Search Console のウェブに関する主な指標が移行の前後で、どのように変化したかを示そう。これは、SEO に影響を与えるといわれており、気になる指標である。

当サイトは、ここ数週間で閲覧者数が急増していることもあり、この指標のうち LCP がやや悪化する傾向があった。サーバー移行を急いだのは、実は、この指標を改善したいというのが最大の理由であった。

Google Search Console のウェブに関する主な指標

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まずは移行の前後を通したモバイル、PC 双方の概観を見て頂こう。サーバー移行の前後であまり違いはないが、ここからサーバーの読み込み速度の変化は分からない。

実は、「改善が必要」とされている指標の主なものは CLS の増加(※)で、これはサーバーの読み込み速度とは関係がない。サーバーの読み込み速度は、もう少し詳細に分析する必要がある。

PageSpeed Insights では移行後に CLS が大きく改善していたが、Google Search Console では改善が見られないので矛盾しているように思えるかもしれないが、これは測定の条件が全く異なるのでそもそも比較はできない。


イ LCP(モバイル(スマホ))

まず、気になるモバイル(スマホ)について主な指標を見てみよう。

先述したように「改善が必要」と評価される割合がここ数週間で増加していたが、その主な原因はCLSが 0.1 超となることである。これは Google アドセンスを利用した影響であって、読み込み速度とは関係がない。

ウェブに関する主な指標(モバイル)

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問題は LCP がやや増加していることである。これは読み込み速度に直接の原因がある。これが悪化した最大の理由はアクセス数の増加である。それは喜ばしいことが原因ではあるが、結果は閲覧者のストレスを高めることであり、早急に改善したいことである。

これが、サーバーの移行後に顕著に悪化しているのである。すなわち、この指標を見る限り、サーバーの移行はまったくの逆効果だったのである。


ウ LCP(PC(デスクトップ))

ウェブに関する主な指標(PC)

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PC(デスクトップ)のLCP は移行の直前に問題は解消されているので、サーバーの移行の影響は見られない。


3.結論(まったく改善されていない)

パソコンを使う女性

※ イメージ図(©無料の写真素材「ぱくたそ」

今回の測定結果からは、読み込み速度が顕著に改善されたという結果は得られなかった。むしろ、様ざまな指標は、読み込み速度が悪化したことを示している。さらにいえば、一部のデータが移行の際に破損(消失)している可能性もあるようだ。

この理由だが、考えられることは、さくらのレンタルサーバー側に、読み込み速度以外にボトルネックとなる事情があり、HDD を SSD 化しても意味がないということである。合理的に考えれば、それしかあり得ない。他の理由だとすれば、よほど条件がそろわないと、ここまで全く変化がないとは思えないからだ。

また、サーバー移行を申し込んだサイトは閲覧者数の多いものが多く、これが特定のサーバーに集中したためにかえって遅くなったのではないかということも考えられる。ただ、そう考えるには、移行の前後でほとんど数値が変わらないのは不自然である。

だとすれば、これが改善される余地はないため、他のレンタルサーバー会社に変わるしかなさそうである。実を言えば、私は今年の初めに他のレンタルサーバーに移転するつもりでいたのである。しかし、直後にさくらのレンタルサーバー者が SSD 化について発表したため、移転を見合わせたのだ。

契約の更新は6月だったので、1年分の料金を支払った後ではあるが、読み込み速度改善のために他のレンタルサーバーに移転することを考えてみよう。


4.後日談(さくらのメールサポート)

(1)メールサポートの調査結果

パソコンとコーヒー

※ イメージ図(©photoAC)

この結果を本稿にまとめて、コンテンツをアップしたことを SNS に投稿したところ、「まりなさくらインターネット公式」より、「調査等をご希望の場合、お手数をおかけいたしますが、サポート窓口おりママお問い合わせをいただきますようお願いいたします」とのリツイートを頂いた。

正直、さくらのサポートには過去に2度ほどメールで問合せをしているが、一度は「当方では分からないのでそちらで何とかして欲しい」という趣旨のメールが返ってきただけで、もう一度は全く無視されたので、あまり期待はしなかったが調査を依頼してみた。

最初の回答は、次のようなものである。

【さくらのレンタルサーバーからの回答】

  • ハードウェアの刷新により速度向上を見込んでおりますが、静的なコンテンツや元々ある程度の速度が出ている場合、体感的に感じ取りにくい速度差になる場合もございます。
  • 他社ツールについての診断結果については分かりかねますが、サーバに登録されているドメインの URL を確認するかぎりウェブのレスポンスは一般的には早いように感じとれました。
  • 診断結果の向上をされたい場合は別途コンテンツのコンサル様へ、ご相談されますことも、ひとつの選択肢とお考えいただけますと幸いです。

私としては、完璧な調査は期待していなかったが、「SSD 化でこのような指標は早くなるが、このような理由から測定結果は改善されない」という一般論くらいは返ってくるのかと思っていた。しかし、さすがにこれは期待はずれである。

要は、「現時点で読み込み速度は遅くない」と言っているだけである。誰も現時点での体感での速度など尋ねてはいないのである。SSD 化で早くなったはずなのに、測定結果が変わらない理由(※)を知りたかっただけなのだ。

※ さくらインターネット(株)の谷口元紀氏の「Webサイト管理のきほん」(2022年技術評論社)によると、「Webサイトの表示速度はインターネットの回線速度やサイトの作り方、CPU負荷など、サーバー以外の部分に左右されることが多いので、一概に「SSDにすれば高速表示!」と言えるわけではありません」とされている。

まして、「別途コンテンツのコンサル」へ相談せよなどとは余計なことである。一般的な速度改善の質問はしていないし、専門家に尋ねろという回答なら素人でもできるのである。そんなことは言われなくても分かるのだ。なんのためのサポートなのだろうか?

そこで、問い直したところ次のような回答が返ってきた。

【さくらのレンタルサーバーからの再回答】

  • htmlメインの静的コンテンツである事から HDD か SSD かというストレージの種類の影響があまり出にくいコンテンツであるかと存じます。
  • サーバのハードウェアが変更された後に測定サイトで結果が変わらなかった要因としましては、ハードウェア自体は移行前の時点でも特に不足はなく、コンテンツに起因するものだったのではと考えられます。
  • ご自身でもご確認いただいているPage Speed Insightsで該当URLをお調べいたしますと、コンテンツ起因での改善をいくつか提示されておりますので、適切な改修を望まれる際は、恐れ入りますが制作会社などへご依頼いただき問題点をひとつずつ解消していかれるのがよろしいかと存じます。

最初の2点は、要するに、サーバー側の要因が無視できるほど、サイト側のコンテンツの問題が大きいのが理由(※)だと言いたいのであろう。それは、SSD 化しても早くならないのだから、そう言ってしまえばそうなのだろう。しかし、「原因は他にあると思われます」というだけでは、まるで回答になっていない。

※ 当サイトが、画像を多用しているとか、JSファイルやCSSファイルが大きいとかなら、サーバーの速度が速くなれば読み込み速度も改善するはずである。コンテンツ側の問題だというなら、「スクリプトを多用している」からだということになるだろう。しかし、当サイトは、どのサイトでも使用しているような一般的なスクリプトしか使用していないのだが。

しかも、最初のメールへの回答で、「ウェブのレスポンスは一般的には早い」と言っていることと完全に矛盾していないだろうか。

さらに、最後の1点は、こちらの質問の範囲から完全に逸脱している。聞きようによっては、「レンタルサーバー会社にこんな質問で手間をかけさせるな、そちらでなんとかするべき問題だろう」という趣旨にとられかねない。

さらに言えば、あまりにも非現実的なサジェスチョンである。当サイトのような個人が製作したサイトの速度改善の相談に乗ってくれる製作会社がそう多いとも思えないし、あったとしても最低でも数十万円の費用が掛かるだろう。そんな費用をかけるなら最初から専門の製作会社に制作を依頼する(※)のである。

※ というより、さくらのレンタルサーバーのような「安価」を売りにしているサーバーを利用したりはしないのである。

しかし、誰も速度を早くする一般的な方法を教えてくれなどとは言っていないのだ。最大で5倍早くなるという触れ込みの新サーバーに移行したのに、速度がまったく改善されない理由を問合せているのである。

さすがにこれ以上のやり取りをしても意味がないと思って再質問はしなかった。しかし、こんな回答をするくらいなら、「まりなさくらインターネット公式」が、「サポート窓口おりママお問い合わせをいただきますようお願い」などしなければよさそうなものをという気はする。


(2)さくらのレンタルサーバーの対応

さくらのレンタルサーバーは、しばしば顧客を怒らせようとしているのではないかと思えるような対応をすることがある。

以前、7万 PV まで無料というWEBフォントを使用したことがある。PV が7万を超えても通常のフォントが表示されるだけと説明に明記されていたので使用していたのである。ところが、PV が7万を超えたところで、まるでこちらが不正にWEBフォントを使用しているといわんばかりのメールを受け取って唖然としたことがある。

そのメールには「これ以上7万 PV 以上使うなら、二度とフォントを使わせないようにする」という趣旨の最後通牒のような文言があった。嫌気がさして、Googleフォント(※)に切り替えたのだが、こういったこともさくらのレンタルサーバーが有力なブロガーから見放される一因ではないだろうか。

※ Googleフォントは日本語のフォントを含めて無償で使用できる。

さくらのレンタルサーバーのためにも残念なことだと思う。


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