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The still from CCTV footage emerged in the wake of MailOnline's exclusive revelations that the true circumstances of the star's death three years ago were ‘covered' up by Thai police in the hours afterwards.
投稿者:viagra 45 投稿日時:2025/09/18(Thu) 11:11 No.826 [返信]
Re:[824] マウスへの強制経口投与で発がん性が認められた物質のRA
確かに、日本では労働者や(下級)管理者の自主性に安全衛生活動の基本を置きますから、逆に欧米よりこういった問題が深刻になるのでしょうね。

欧米では日本に比べると、労働者や(下級)管理者に対しては指示命令をする必要があるものという意識が、多くの会社にあるので、「安全な作業のやり方」についても、現場の自主性などを気にせず、こと細かに指示をしてその通りにやらせます。最近では、日本でも、災害が発生したときの民事損害賠償請求訴訟で、このような考えが採用されることがあります。

もちろん、欧米は「契約」についての意識も高く、労働者の側には会社に対して自らの健康を守る権利があるという思想もあります。それを背景として、化学物質の危険有害性について、労働者の知る権利や緊急時の退避の権利なども法定されていることが多いです。

日本は、職場の自主活動に重きを置いてきた伝統があるので(そのために上級管理職に労働者に正しい指示を出すために「専門知識が必要」という感覚が育たなかったのかもしれません)、かえって「現場のやる気」が深刻な問題になるのかもしれませんね。


> 柳川先生
> ありがとうございます。そういう事なのですね。
>
> 現状、自社の製品の輸出に関連する化学物質規制には敏感なのに、配下の社員の化学物質に関するリスク対策は「コスト次第」な管理職。
> 更には自分が作業で使用する化学物質(製品)の危険有害性に関心のない現場の皆さん。
> これは難しいです。
投稿者:柳川行雄 投稿日時:2025/09/10(Wed) 04:17 No.825 [返信]
Re:[821] マウスへの強制経口投与で発がん性が認められた物質のRA
柳川先生
ありがとうございます。そういう事なのですね。

現状、自社の製品の輸出に関連する化学物質規制には敏感なのに、配下の社員の化学物質に関するリスク対策は「コスト次第」な管理職。
更には自分が作業で使用する化学物質(製品)の危険有害性に関心のない現場の皆さん。
これは難しいです。

> 欧米では、監督機関による査察が厳しいということもありますが、それより災害が発生すると日本よりも民事賠償請求訴訟を受けるリスクが高いのです。そのため、化学物質管理に、一定のコストをかけておくことは必要なことだという意識があります。
>
> その結果、(優秀な)化学物質管理の専門家に対する需要も多く、(営業として成り立つことから)化学物質管理の専門家になろうという優秀な人も多く出ます。
>
> この2つが、欧米の化学物質の自律的管理を支える基本となっています。
>
> 残念ながら、日本の少なくない事業者には(とくに安全衛生に関しては)他人の専門知識をカネを出して活用するという発想に欠けていて、他人の専門知識はタダで使えるものという根強い意識があります。
> さらに、欧米のような「カネを出す以上は、無能な専門家にはカネを出さない」というドライな意識もないため、専門家の側も、「専門知識を身に付けよう」という意識が育ちにくいということがあります。
>
> こう言っては何ですが、安全衛生には必要なコストはかける必要がある。専門家の専門知識はカネを払って使う、使うからには優秀な人材にカネを出すという意識に、事業者が変わらない限り、日本の自律的管理はうまくいかないでしょう。
>
>
> > 故 半藤一利氏の講演を聴いたり著書を読んだ事を思いだしました。
> >
> > 化学物質の自律的管理については、欧米に対して遅れをとっていると
> > よく言われている様ですが、あちらは上手く回っているのだろうか、
> > と思ってしまっています。
> > (その前に、同業他社はどうなんだろ、とも思っていますが)
> >
> > > これは、「リスクアセスメント」という抽象的な言葉の持つイメージにもよるのだろうと思います。
> > >
> > > 以前、厚労省の委託事業で行われたリスクコミュニケーションで、「〇〇の場合に〇〇という保護手袋は有効か」という受講者の質問に対し、檀上のシンポジストが「大丈夫だろうとは思うが、念のためにリスクアセスメントを行って欲しい」と答えたのを聞いたことがあります。
> > >
> > > さすがに言いはしませんでしたが、「こんな答えなら素人にでもできる」と思いました。リスクアセスメントは万能だから、それをやって欲しいと言っているわけで、質問者が知りたい具体的な回答にはなっていません。
> > > また、「本気でリスクアセスメントで保護手袋の有効性が分かると思っているのか」と思ったものです。
> > >
> > > 国が、「事業者はリスクアセスメントを行って労働災害が起きないようにせよ」と言うときには、リスクアセスメントは専門的な知識のある者によって行われる万能なものを意味することがあります。
> > > すなわち、それを行う時点で明らかになっているその物質に関する危険・有害性をすべて収集して、その意味を正しく理解し、災害が起こり得るときはそれを避けるということを意味しているのでしょう。
> > >
> > > しかし、そんなことがほとんどの事業場で行うことは不可能なので、「CREATE_SIMPLE でもいいよ」と言っているわけです。
> > >
> > > そして、政府の言う「CREATE_SIMPLE でもいいよ」が少なくない事業者の間で絶対視されているのではないかと思います。
> > >
> > > しかし、CREATE_SIMPLE は、有害性の分かっていない物質を有害性のない物質と等価に扱いますし、その一方で職業ばく露限界値などが明らかでない物質については、それをかなり「いいかげんな」方法で推定しています。
> > > しかも、保護手袋の種類ごとにその有効性などを判断してくれるわけでもありません。
> > >
> > > 自律的管理という理想を掲げつつ、それが非現実的だと分かっているために、CREATE_SIMPLE を持ち出したわけです。たんなる簡易的なリスクアセスメント手法を持ち出して、それによって理想的な管理が行われるという「無茶苦茶な想定」をした政府の責任は重いと思います。
> > >
> > > 私には、「インパールを陥落させることで戦争を終わらせる」という「軍事的な理想」を掲げて、現実にはできるわけもない無理な作戦を行った旧日本軍と同じ発想のような気さえします。
> > > インパール作戦の実施を主張した牟田口は、戦後になって、あの作戦の目的は正しかったと(海外の軍事専門家の意見を引用して)主張したらしいですが・・・。目的が正しくてもできるだけの条件のないことを行った結果があれです。
> > >
> > >
> > > > 柳川先生
> > > > ありがとうございます。
> > > >
> > > > 全くタイトルと関係ないのですが、
> > > > 最近、他に先駆けて保有化学物質のリスクアセスメントを全て終了したセクションのアセスメント内容が
> > > > 「CREATE_SIMPLEでリスクを下げる事が目的」になってしまっている節がある事に気づき愕然としています。
> > > > 「ん?まてよ?あの部屋には局排なんてどこにも設置されてないよな」といった感じで。
> > > > どうして化学物質のリスクアセスメントが必要なのか、伝わっていなかったのかと反省するやら悔しいやら。
> > > > 転倒や挟まれ、落下といった物理的な安全のリスクアセスメントには真剣なのに・・・。
投稿者:TYPE2000NER 投稿日時:2025/09/09(Tue) 08:07 No.824 [返信]
Re:[820] マウスへの強制経口投与で発がん性が認められた物質のRA
欧米では、監督機関による査察が厳しいということもありますが、それより災害が発生すると日本よりも民事賠償請求訴訟を受けるリスクが高いのです。そのため、化学物質管理に、一定のコストをかけておくことは必要なことだという意識があります。

その結果、(優秀な)化学物質管理の専門家に対する需要も多く、(営業として成り立つことから)化学物質管理の専門家になろうという優秀な人も多く出ます。

この2つが、欧米の化学物質の自律的管理を支える基本となっています。

残念ながら、日本の少なくない事業者には(とくに安全衛生に関しては)他人の専門知識をカネを出して活用するという発想に欠けていて、他人の専門知識はタダで使えるものという根強い意識があります。
さらに、欧米のような「カネを出す以上は、無能な専門家にはカネを出さない」というドライな意識もないため、専門家の側も、「専門知識を身に付けよう」という意識が育ちにくいということがあります。

こう言っては何ですが、安全衛生には必要なコストはかける必要がある。専門家の専門知識はカネを払って使う、使うからには優秀な人材にカネを出すという意識に、事業者が変わらない限り、日本の自律的管理はうまくいかないでしょう。


> 故 半藤一利氏の講演を聴いたり著書を読んだ事を思いだしました。
>
> 化学物質の自律的管理については、欧米に対して遅れをとっていると
> よく言われている様ですが、あちらは上手く回っているのだろうか、
> と思ってしまっています。
> (その前に、同業他社はどうなんだろ、とも思っていますが)
>
> > これは、「リスクアセスメント」という抽象的な言葉の持つイメージにもよるのだろうと思います。
> >
> > 以前、厚労省の委託事業で行われたリスクコミュニケーションで、「〇〇の場合に〇〇という保護手袋は有効か」という受講者の質問に対し、檀上のシンポジストが「大丈夫だろうとは思うが、念のためにリスクアセスメントを行って欲しい」と答えたのを聞いたことがあります。
> >
> > さすがに言いはしませんでしたが、「こんな答えなら素人にでもできる」と思いました。リスクアセスメントは万能だから、それをやって欲しいと言っているわけで、質問者が知りたい具体的な回答にはなっていません。
> > また、「本気でリスクアセスメントで保護手袋の有効性が分かると思っているのか」と思ったものです。
> >
> > 国が、「事業者はリスクアセスメントを行って労働災害が起きないようにせよ」と言うときには、リスクアセスメントは専門的な知識のある者によって行われる万能なものを意味することがあります。
> > すなわち、それを行う時点で明らかになっているその物質に関する危険・有害性をすべて収集して、その意味を正しく理解し、災害が起こり得るときはそれを避けるということを意味しているのでしょう。
> >
> > しかし、そんなことがほとんどの事業場で行うことは不可能なので、「CREATE_SIMPLE でもいいよ」と言っているわけです。
> >
> > そして、政府の言う「CREATE_SIMPLE でもいいよ」が少なくない事業者の間で絶対視されているのではないかと思います。
> >
> > しかし、CREATE_SIMPLE は、有害性の分かっていない物質を有害性のない物質と等価に扱いますし、その一方で職業ばく露限界値などが明らかでない物質については、それをかなり「いいかげんな」方法で推定しています。
> > しかも、保護手袋の種類ごとにその有効性などを判断してくれるわけでもありません。
> >
> > 自律的管理という理想を掲げつつ、それが非現実的だと分かっているために、CREATE_SIMPLE を持ち出したわけです。たんなる簡易的なリスクアセスメント手法を持ち出して、それによって理想的な管理が行われるという「無茶苦茶な想定」をした政府の責任は重いと思います。
> >
> > 私には、「インパールを陥落させることで戦争を終わらせる」という「軍事的な理想」を掲げて、現実にはできるわけもない無理な作戦を行った旧日本軍と同じ発想のような気さえします。
> > インパール作戦の実施を主張した牟田口は、戦後になって、あの作戦の目的は正しかったと(海外の軍事専門家の意見を引用して)主張したらしいですが・・・。目的が正しくてもできるだけの条件のないことを行った結果があれです。
> >
> >
> > > 柳川先生
> > > ありがとうございます。
> > >
> > > 全くタイトルと関係ないのですが、
> > > 最近、他に先駆けて保有化学物質のリスクアセスメントを全て終了したセクションのアセスメント内容が
> > > 「CREATE_SIMPLEでリスクを下げる事が目的」になってしまっている節がある事に気づき愕然としています。
> > > 「ん?まてよ?あの部屋には局排なんてどこにも設置されてないよな」といった感じで。
> > > どうして化学物質のリスクアセスメントが必要なのか、伝わっていなかったのかと反省するやら悔しいやら。
> > > 転倒や挟まれ、落下といった物理的な安全のリスクアセスメントには真剣なのに・・・。
投稿者:柳川行雄 投稿日時:2025/09/09(Tue) 03:38 No.821 [返信]
Re:[819] マウスへの強制経口投与で発がん性が認められた物質のRA
故 半藤一利氏の講演を聴いたり著書を読んだ事を思いだしました。

化学物質の自律的管理については、欧米に対して遅れをとっていると
よく言われている様ですが、あちらは上手く回っているのだろうか、
と思ってしまっています。
(その前に、同業他社はどうなんだろ、とも思っていますが)

> これは、「リスクアセスメント」という抽象的な言葉の持つイメージにもよるのだろうと思います。
>
> 以前、厚労省の委託事業で行われたリスクコミュニケーションで、「〇〇の場合に〇〇という保護手袋は有効か」という受講者の質問に対し、檀上のシンポジストが「大丈夫だろうとは思うが、念のためにリスクアセスメントを行って欲しい」と答えたのを聞いたことがあります。
>
> さすがに言いはしませんでしたが、「こんな答えなら素人にでもできる」と思いました。リスクアセスメントは万能だから、それをやって欲しいと言っているわけで、質問者が知りたい具体的な回答にはなっていません。
> また、「本気でリスクアセスメントで保護手袋の有効性が分かると思っているのか」と思ったものです。
>
> 国が、「事業者はリスクアセスメントを行って労働災害が起きないようにせよ」と言うときには、リスクアセスメントは専門的な知識のある者によって行われる万能なものを意味することがあります。
> すなわち、それを行う時点で明らかになっているその物質に関する危険・有害性をすべて収集して、その意味を正しく理解し、災害が起こり得るときはそれを避けるということを意味しているのでしょう。
>
> しかし、そんなことがほとんどの事業場で行うことは不可能なので、「CREATE_SIMPLE でもいいよ」と言っているわけです。
>
> そして、政府の言う「CREATE_SIMPLE でもいいよ」が少なくない事業者の間で絶対視されているのではないかと思います。
>
> しかし、CREATE_SIMPLE は、有害性の分かっていない物質を有害性のない物質と等価に扱いますし、その一方で職業ばく露限界値などが明らかでない物質については、それをかなり「いいかげんな」方法で推定しています。
> しかも、保護手袋の種類ごとにその有効性などを判断してくれるわけでもありません。
>
> 自律的管理という理想を掲げつつ、それが非現実的だと分かっているために、CREATE_SIMPLE を持ち出したわけです。たんなる簡易的なリスクアセスメント手法を持ち出して、それによって理想的な管理が行われるという「無茶苦茶な想定」をした政府の責任は重いと思います。
>
> 私には、「インパールを陥落させることで戦争を終わらせる」という「軍事的な理想」を掲げて、現実にはできるわけもない無理な作戦を行った旧日本軍と同じ発想のような気さえします。
> インパール作戦の実施を主張した牟田口は、戦後になって、あの作戦の目的は正しかったと(海外の軍事専門家の意見を引用して)主張したらしいですが・・・。目的が正しくてもできるだけの条件のないことを行った結果があれです。
>
>
> > 柳川先生
> > ありがとうございます。
> >
> > 全くタイトルと関係ないのですが、
> > 最近、他に先駆けて保有化学物質のリスクアセスメントを全て終了したセクションのアセスメント内容が
> > 「CREATE_SIMPLEでリスクを下げる事が目的」になってしまっている節がある事に気づき愕然としています。
> > 「ん?まてよ?あの部屋には局排なんてどこにも設置されてないよな」といった感じで。
> > どうして化学物質のリスクアセスメントが必要なのか、伝わっていなかったのかと反省するやら悔しいやら。
> > 転倒や挟まれ、落下といった物理的な安全のリスクアセスメントには真剣なのに・・・。
投稿者:TYPE2000NER 投稿日時:2025/09/08(Mon) 06:54 No.820 [返信]
Re:[818] マウスへの強制経口投与で発がん性が認められた物質のRA
これは、「リスクアセスメント」という抽象的な言葉の持つイメージにもよるのだろうと思います。

以前、厚労省の委託事業で行われたリスクコミュニケーションで、「〇〇の場合に〇〇という保護手袋は有効か」という受講者の質問に対し、檀上のシンポジストが「大丈夫だろうとは思うが、念のためにリスクアセスメントを行って欲しい」と答えたのを聞いたことがあります。

さすがに言いはしませんでしたが、「こんな答えなら素人にでもできる」と思いました。リスクアセスメントは万能だから、それをやって欲しいと言っているわけで、質問者が知りたい具体的な回答にはなっていません。
また、「本気でリスクアセスメントで保護手袋の有効性が分かると思っているのか」と思ったものです。

国が、「事業者はリスクアセスメントを行って労働災害が起きないようにせよ」と言うときには、リスクアセスメントは専門的な知識のある者によって行われる万能なものを意味することがあります。
すなわち、それを行う時点で明らかになっているその物質に関する危険・有害性をすべて収集して、その意味を正しく理解し、災害が起こり得るときはそれを避けるということを意味しているのでしょう。

しかし、そんなことがほとんどの事業場で行うことは不可能なので、「CREATE_SIMPLE でもいいよ」と言っているわけです。

そして、政府の言う「CREATE_SIMPLE でもいいよ」が少なくない事業者の間で絶対視されているのではないかと思います。

しかし、CREATE_SIMPLE は、有害性の分かっていない物質を有害性のない物質と等価に扱いますし、その一方で職業ばく露限界値などが明らかでない物質については、それをかなり「いいかげんな」方法で推定しています。
しかも、保護手袋の種類ごとにその有効性などを判断してくれるわけでもありません。

自律的管理という理想を掲げつつ、それが非現実的だと分かっているために、CREATE_SIMPLE を持ち出したわけです。たんなる簡易的なリスクアセスメント手法を持ち出して、それによって理想的な管理が行われるという「無茶苦茶な想定」をした政府の責任は重いと思います。

私には、「インパールを陥落させることで戦争を終わらせる」という「軍事的な理想」を掲げて、現実にはできるわけもない無理な作戦を行った旧日本軍と同じ発想のような気さえします。
インパール作戦の実施を主張した牟田口は、戦後になって、あの作戦の目的は正しかったと(海外の軍事専門家の意見を引用して)主張したらしいですが・・・。目的が正しくてもできるだけの条件のないことを行った結果があれです。


> 柳川先生
> ありがとうございます。
>
> 全くタイトルと関係ないのですが、
> 最近、他に先駆けて保有化学物質のリスクアセスメントを全て終了したセクションのアセスメント内容が
> 「CREATE_SIMPLEでリスクを下げる事が目的」になってしまっている節がある事に気づき愕然としています。
> 「ん?まてよ?あの部屋には局排なんてどこにも設置されてないよな」といった感じで。
> どうして化学物質のリスクアセスメントが必要なのか、伝わっていなかったのかと反省するやら悔しいやら。
> 転倒や挟まれ、落下といった物理的な安全のリスクアセスメントには真剣なのに・・・。
投稿者:柳川行雄 投稿日時:2025/09/06(Sat) 06:43 No.819 [返信]
Re:[817] マウスへの強制経口投与で発がん性が認められた物質のRA
柳川先生
ありがとうございます。

全くタイトルと関係ないのですが、
最近、他に先駆けて保有化学物質のリスクアセスメントを全て終了したセクションのアセスメント内容が
「CREATE_SIMPLEでリスクを下げる事が目的」になってしまっている節がある事に気づき愕然としています。
「ん?まてよ?あの部屋には局排なんてどこにも設置されてないよな」といった感じで。
どうして化学物質のリスクアセスメントが必要なのか、伝わっていなかったのかと反省するやら悔しいやら。
転倒や挟まれ、落下といった物理的な安全のリスクアセスメントには真剣なのに・・・。

> 発がん性区分が2の物質の場合、HL(ハザードレベル)は4となり、管理目標濃度は0.05~0.5ppmとなります。
>
> あとは、使用温度や使用量、工学的対策の程度にもよりますが、リスクⅠにするのは、なかなか大変かもしれませんね。
>
>
> > 柳川先生
> >
> > お忙しい中をありがとうございます、恐縮です。
> >
> > CREATE_SIMPLEのCAS_RN入力で、N,N-ジメチル-p-トルイジンの透過性データに必要な値まで入力できておりました。結果、先生のおっしゃる通り経皮吸収についてはリスクⅠと判定されました。吸入の方は作業環境的にリスクⅡでした。
> > (発がん性のある物質なので、できればこちらもリスクⅠにもっていきたい所ですが)
> >
> > > CREATE_SIMPLE では、経皮ばく露のリスクは次のように評価します。
> > >
> > > まず、ばく露限界値に肺内保持係数と呼吸量を乗じて経皮ばく露限界値を算出しています。つまり、ばく露限界値と等しい気中濃度下で、1日(8時間)作業した場合に体内に取り込まれる化学物質の量を算出し、これを有害性の程度(経皮ばく露限界値)としています。
> > >
> > > 次に、透過係数、濃度、接触面積、接触時間から経皮吸収量を算出します。CREATE-SIMPLE では、透過係数を Robinson 修正式の皮膚透過係数予測式から定常状態を仮定し算出します(付着した化学物質の蒸発及び気体からの皮膚吸収量は考慮しません)。
> > >
> > > そして、推定した経皮ばく露限界値と経皮吸収量を比較してリスク評価を行っています。
> > >
> > > ここまでは、
> > > https://osh-management.com/document/information/percutaneous-exposure/index2.html
> > > を参照してください。
> > >
> > > 問題は、N,N-ジメチル-p-トルイジンの透過係数がどうなるかですが・・・
> > >
> > > これは、オクタノール/水分配係数や分子量から計算することとなります。
> > >
> > >
> > > 実際にやってみないと何とも言えませんが、ただ・・・
> > >
> > > N,N-ジメチル-p-トルイジンは、日本産業衛生学会では発がん性は2Bですが、許容濃度は未設定で、「皮」表示はないですね。ACGIH でも「skin」表示はありません。
> > >
> > > (なお、モデルSDSでは、皮膚腐食性/刺激性、眼に対する重篤な損傷/眼の刺激性、呼吸器感作性又は皮膚感作性はすべて区分が定められていません。)
> > >
> > > 従って、CREATE_SIMPLE では、経皮吸収は、あまり高くは評価されないと思いますが・・・
> > >
> > > もちろん、モデルSDSの「4.応急措置」には、「皮膚:吸収の可能性」とあるように、皮膚に付着させてはならないことは言うまでもありません。
> > >
> > >
> > >
> > > > 連投、申し訳ありません。
> > > >
> > > > N,N-ジメチル-p-トルイジン(CAS_RN 99-97-8)は、発がん性のGHS区分が2で、
> > > > これは、マウスへの oral: gavage(強制経口投与)で発がん性が認められたためと単品SDSにあります。
> > > > これを最大2.5%含有する接着剤を用いた作業を、CREATE_SIMPLEでリスクアセスメントする場合、このN,N-ジメチル-p-トルイジンのリスクレベルは吸入、経皮吸収のどちらが重要になってくるのでしょうか。
> > > > 両方でしょうか。
> > > > (考えていたら分からなくなってしまいました)
投稿者:TYPE2000NER 投稿日時:2025/09/05(Fri) 07:23 No.818 [返信]
Re:[816] マウスへの強制経口投与で発がん性が認められた物質のRA
発がん性区分が2の物質の場合、HL(ハザードレベル)は4となり、管理目標濃度は0.05~0.5ppmとなります。

あとは、使用温度や使用量、工学的対策の程度にもよりますが、リスクⅠにするのは、なかなか大変かもしれませんね。


> 柳川先生
>
> お忙しい中をありがとうございます、恐縮です。
>
> CREATE_SIMPLEのCAS_RN入力で、N,N-ジメチル-p-トルイジンの透過性データに必要な値まで入力できておりました。結果、先生のおっしゃる通り経皮吸収についてはリスクⅠと判定されました。吸入の方は作業環境的にリスクⅡでした。
> (発がん性のある物質なので、できればこちらもリスクⅠにもっていきたい所ですが)
>
> > CREATE_SIMPLE では、経皮ばく露のリスクは次のように評価します。
> >
> > まず、ばく露限界値に肺内保持係数と呼吸量を乗じて経皮ばく露限界値を算出しています。つまり、ばく露限界値と等しい気中濃度下で、1日(8時間)作業した場合に体内に取り込まれる化学物質の量を算出し、これを有害性の程度(経皮ばく露限界値)としています。
> >
> > 次に、透過係数、濃度、接触面積、接触時間から経皮吸収量を算出します。CREATE-SIMPLE では、透過係数を Robinson 修正式の皮膚透過係数予測式から定常状態を仮定し算出します(付着した化学物質の蒸発及び気体からの皮膚吸収量は考慮しません)。
> >
> > そして、推定した経皮ばく露限界値と経皮吸収量を比較してリスク評価を行っています。
> >
> > ここまでは、
> > https://osh-management.com/document/information/percutaneous-exposure/index2.html
> > を参照してください。
> >
> > 問題は、N,N-ジメチル-p-トルイジンの透過係数がどうなるかですが・・・
> >
> > これは、オクタノール/水分配係数や分子量から計算することとなります。
> >
> >
> > 実際にやってみないと何とも言えませんが、ただ・・・
> >
> > N,N-ジメチル-p-トルイジンは、日本産業衛生学会では発がん性は2Bですが、許容濃度は未設定で、「皮」表示はないですね。ACGIH でも「skin」表示はありません。
> >
> > (なお、モデルSDSでは、皮膚腐食性/刺激性、眼に対する重篤な損傷/眼の刺激性、呼吸器感作性又は皮膚感作性はすべて区分が定められていません。)
> >
> > 従って、CREATE_SIMPLE では、経皮吸収は、あまり高くは評価されないと思いますが・・・
> >
> > もちろん、モデルSDSの「4.応急措置」には、「皮膚:吸収の可能性」とあるように、皮膚に付着させてはならないことは言うまでもありません。
> >
> >
> >
> > > 連投、申し訳ありません。
> > >
> > > N,N-ジメチル-p-トルイジン(CAS_RN 99-97-8)は、発がん性のGHS区分が2で、
> > > これは、マウスへの oral: gavage(強制経口投与)で発がん性が認められたためと単品SDSにあります。
> > > これを最大2.5%含有する接着剤を用いた作業を、CREATE_SIMPLEでリスクアセスメントする場合、このN,N-ジメチル-p-トルイジンのリスクレベルは吸入、経皮吸収のどちらが重要になってくるのでしょうか。
> > > 両方でしょうか。
> > > (考えていたら分からなくなってしまいました)
投稿者:柳川行雄 投稿日時:2025/09/04(Thu) 17:59 No.817 [返信]
Re:[815] マウスへの強制経口投与で発がん性が認められた物質のRA
柳川先生

お忙しい中をありがとうございます、恐縮です。

CREATE_SIMPLEのCAS_RN入力で、N,N-ジメチル-p-トルイジンの透過性データに必要な値まで入力できておりました。結果、先生のおっしゃる通り経皮吸収についてはリスクⅠと判定されました。吸入の方は作業環境的にリスクⅡでした。
(発がん性のある物質なので、できればこちらもリスクⅠにもっていきたい所ですが)

> CREATE_SIMPLE では、経皮ばく露のリスクは次のように評価します。
>
> まず、ばく露限界値に肺内保持係数と呼吸量を乗じて経皮ばく露限界値を算出しています。つまり、ばく露限界値と等しい気中濃度下で、1日(8時間)作業した場合に体内に取り込まれる化学物質の量を算出し、これを有害性の程度(経皮ばく露限界値)としています。
>
> 次に、透過係数、濃度、接触面積、接触時間から経皮吸収量を算出します。CREATE-SIMPLE では、透過係数を Robinson 修正式の皮膚透過係数予測式から定常状態を仮定し算出します(付着した化学物質の蒸発及び気体からの皮膚吸収量は考慮しません)。
>
> そして、推定した経皮ばく露限界値と経皮吸収量を比較してリスク評価を行っています。
>
> ここまでは、
> https://osh-management.com/document/information/percutaneous-exposure/index2.html
> を参照してください。
>
> 問題は、N,N-ジメチル-p-トルイジンの透過係数がどうなるかですが・・・
>
> これは、オクタノール/水分配係数や分子量から計算することとなります。
>
>
> 実際にやってみないと何とも言えませんが、ただ・・・
>
> N,N-ジメチル-p-トルイジンは、日本産業衛生学会では発がん性は2Bですが、許容濃度は未設定で、「皮」表示はないですね。ACGIH でも「skin」表示はありません。
>
> (なお、モデルSDSでは、皮膚腐食性/刺激性、眼に対する重篤な損傷/眼の刺激性、呼吸器感作性又は皮膚感作性はすべて区分が定められていません。)
>
> 従って、CREATE_SIMPLE では、経皮吸収は、あまり高くは評価されないと思いますが・・・
>
> もちろん、モデルSDSの「4.応急措置」には、「皮膚:吸収の可能性」とあるように、皮膚に付着させてはならないことは言うまでもありません。
>
>
>
> > 連投、申し訳ありません。
> >
> > N,N-ジメチル-p-トルイジン(CAS_RN 99-97-8)は、発がん性のGHS区分が2で、
> > これは、マウスへの oral: gavage(強制経口投与)で発がん性が認められたためと単品SDSにあります。
> > これを最大2.5%含有する接着剤を用いた作業を、CREATE_SIMPLEでリスクアセスメントする場合、このN,N-ジメチル-p-トルイジンのリスクレベルは吸入、経皮吸収のどちらが重要になってくるのでしょうか。
> > 両方でしょうか。
> > (考えていたら分からなくなってしまいました)
投稿者:TYPE2000NER 投稿日時:2025/09/04(Thu) 15:52 No.816 [返信]
Re:[814] マウスへの強制経口投与で発がん性が認められた物質のRA
CREATE_SIMPLE では、経皮ばく露のリスクは次のように評価します。

まず、ばく露限界値に肺内保持係数と呼吸量を乗じて経皮ばく露限界値を算出しています。つまり、ばく露限界値と等しい気中濃度下で、1日(8時間)作業した場合に体内に取り込まれる化学物質の量を算出し、これを有害性の程度(経皮ばく露限界値)としています。

次に、透過係数、濃度、接触面積、接触時間から経皮吸収量を算出します。CREATE-SIMPLE では、透過係数を Robinson 修正式の皮膚透過係数予測式から定常状態を仮定し算出します(付着した化学物質の蒸発及び気体からの皮膚吸収量は考慮しません)。

そして、推定した経皮ばく露限界値と経皮吸収量を比較してリスク評価を行っています。

ここまでは、
https://osh-management.com/document/information/percutaneous-exposure/index2.html
を参照してください。

問題は、N,N-ジメチル-p-トルイジンの透過係数がどうなるかですが・・・

これは、オクタノール/水分配係数や分子量から計算することとなります。


実際にやってみないと何とも言えませんが、ただ・・・

N,N-ジメチル-p-トルイジンは、日本産業衛生学会では発がん性は2Bですが、許容濃度は未設定で、「皮」表示はないですね。ACGIH でも「skin」表示はありません。

(なお、モデルSDSでは、皮膚腐食性/刺激性、眼に対する重篤な損傷/眼の刺激性、呼吸器感作性又は皮膚感作性はすべて区分が定められていません。)

従って、CREATE_SIMPLE では、経皮吸収は、あまり高くは評価されないと思いますが・・・

もちろん、モデルSDSの「4.応急措置」には、「皮膚:吸収の可能性」とあるように、皮膚に付着させてはならないことは言うまでもありません。



> 連投、申し訳ありません。
>
> N,N-ジメチル-p-トルイジン(CAS_RN 99-97-8)は、発がん性のGHS区分が2で、
> これは、マウスへの oral: gavage(強制経口投与)で発がん性が認められたためと単品SDSにあります。
> これを最大2.5%含有する接着剤を用いた作業を、CREATE_SIMPLEでリスクアセスメントする場合、このN,N-ジメチル-p-トルイジンのリスクレベルは吸入、経皮吸収のどちらが重要になってくるのでしょうか。
> 両方でしょうか。
> (考えていたら分からなくなってしまいました)
投稿者:柳川行雄 投稿日時:2025/09/03(Wed) 18:19 No.815 [返信]

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