件名: Re: 経皮吸収の蒸気について
記事No 99
投稿日 : 2017/08/17(Thu) 20:22:22
投稿者 柳川行雄
参照先
申し訳ありませんが、ご質問の趣旨がよく分かりません。従って、的外れになるかもしれませんが、3点だけ回答します。

なお、これは私の受けた印象ですが、労働衛生対策をとる上で、やや問題のある方向での検討をしておられるように思えます。

失礼ながら、もし現実の工場で化学物質へのばく露防止対策を担当されているのであれば、きちんとした機関の行う基礎的な研修を受講されることと、ばく露防止対策について専門家に相談をされることの2点を強くお勧めします。


1 

防毒マスクの着用が難しいからといって、(たとえ短時間でも)呼吸を止めて作業をするようなことはしてはなりません。
あくまでもそれを前提としてですが、呼吸を止めたからといって、経皮ばく露のリスクが低下することはありえません。

2 

有機溶剤について、液体に直接触れることと、蒸気に触れることではどの程度、経皮ばく露のリスクが異なるかということについて、

これは状況にもよると思いますが、一般には液体に触れるほうがリスクは高いでしょう。

ただ、そのレベルがどの程度かを示す実験結果や論文は見たことがありません。また、そもそもそのようなことを比較してもあまり意味はありません。それぞれ個別の状況について、対策をとる必要があるかどうかを判断することが必要です。

3 

経気道ばく露と経皮ばく露で、健康影響を受けるリスクは経気道ばく露の方が高いということは定説になっています。多田先生の論文はそのことを指摘しておられるのだと思います。

福井県の膀胱がん事案でも、調査の過程で、経皮ばく露だけでこのような障害が起きるとは考え難いとの感想を持たれた専門家もおられるようです。

ただ、そのことは経気道ばく露さえ対策を取っておけばよいということを意味しません。少なくとも法令に基づく経皮ばく露を行う必要があります。


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